オーダーブックで読み解く外為市場

参加者減少で閑散、想定外の値動きも 米中など火種くすぶる (1/2ページ)

 先週の為替相場は英国のジョンソン首相が欧州連合(EU)離脱後の移行期間の延長を禁止する法案を議会に提出したことを受け、EUとの自由貿易協定(FTA)を締結できないまま離脱となる可能性が意識されたこともあり、前週に選挙の結果を受け、大きく上昇したポンドの弱さが目立ったほか、ユーロも比較的弱い推移となりました。

 その他通貨に関しては、米中貿易協議について、不透明な状況が続き、材料も乏しく、また、クリスマス休暇前ということで積極的な仕掛けも少なく、方向感の乏しい状態が続いています。

 今週も水曜日のクリスマス前後は欧米を中心に祝日が多いほか、年末が近づくということで市場参加者が減少し、流動性が低下します。閑散とした相場が続く中、値動きが荒くなることも想定されるため、注意が必要です。

 1米ドル=109.20~109.75円付近の価格帯に注目

 では、世界中に顧客を持つ外国為替証拠金取引(FX)会社のOANDA(オアンダ)が提供するオーダーブックで外国為替市場の動向を探ってみましょう。

 オーダーブックはOANDAの顧客の取引状況を公開したデータです。顧客の保有しているポジションの取得価格の水準(縦軸)と割合(横軸)を示す「オープンポジション」と、顧客の未約定の注文の価格水準(縦軸)と割合(横軸)を示す「オープンオーダー」の2種類のデータから成ります。

 ちなみに、ある通貨を買っている状態を「買いポジション」、売っている状態を「売りポジション」といいます。買いポジションを保有している場合、その通貨の価格が取得価格から上昇したら収益が上がり、逆に下落すると損失が発生します。売りポジションを保有している場合は、取得価格から下落すると収益が上がり、上昇すると損失が発生します。FXでは、それぞれのポジションとは反対の売買を行って決済(損益の確定)をする仕組みとなっているからです。

 先週のドル円は材料が乏しい中、クリスマス前ということもあり、1米ドル=109.20-109.70円付近の狭い価格レンジ内での推移となりました。

 今週もクリスマスということで閑散とした状況が続き、鈍い値動きとなる可能性が考えられる一方で、市場参加者が少なく、値が動く場合は荒い動きとなることが想定されるため、思わぬ変動となる可能性も考えられそうです。

 OANDAのオープンポジションを見ると、先週の価格レンジで構築されたポジションが多く、価格がこのレンジを上下に抜けた場合は、いずれかの損切り注文(損失の拡大を防ぐための決済注文)が増え、短期的にでも方向感が出てくる可能性が考えられそうです。

 よって今週は先週のレンジにまずは注目し、方向感を探っていきたいところです。

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