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(169)動脈硬化 非善玉コレステロールにご用心

 健康診断の結果表にはたくさんの項目があります。しかもその多くはなじみのないカタカナであったりローマ字であったりするため、すべてを理解するのはかなり困難。多くの人はわかったような、わからないような、という感じなのではないでしょうか。

 私の外来に通院されている方にもそのような方が多く見受けられます。最近の人間ドックの結果を持って受診した50代前半の男性患者さんは、もともとLDL(悪玉)コレステロールが高めだったのですが、強く治療を勧められることはなかったそうです。しかし、新たに項目に加わったnon-HDL(非善玉)コレステロールが高いので治療を勧められたそうで、釈然としないようでした。

 non-HDLコレステロールとは総コレステロールとHDL(善玉)コレステロールの差で表される数値で、近年の研究で、LDLコレステロールに劣らず動脈硬化性の病気の予測に役立つということがわかってきました。

 昨年12月には、non-HDLコレステロールと心血管病の関係を欧米と豪州で調べた研究結果が医学誌ランセットに発表されています。約40万人の心血管病のない人を対象に、non-HDLコレステロールとその後の心血管病の発症の関係を調べたいくつもの研究を併せて評価したもので、non-HDLコレステロールが高いほど心血管病は増えているというものでした。30年の経過での心血管病の発症率を比べると、non-HDLコレステロールが最も低い群に比べて最も高い群では女性は4・4倍、男性は3・4倍に増えていました。これらの結果をもとに作成したモデルでは、non-HDLコレステロールを半減させると心血管病の発症も大幅に減らせることになります。

 動脈硬化性疾患の指標は他にもさまざまあり、どれか一つだけに絞ることはできません。男性患者さんも、中性脂肪が高くなっており、聞けばお酒も飲むし甘いものにも目がないということ。まずはお酒と甘味を減らしながら定期的に通院してもらうことにしています。(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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