趣味・レジャー

日本から9000キロ…様々な顔持つイスラエルを行く まずは「死海」から (1/3ページ)

 【旅の達人】

 日本から西約9千キロにある中東イスラエル。日本では観光地としてのなじみが薄いが、文化や自然に恵まれ旅行先としても魅力的な国でもある。その見どころを紹介する。まずは「死海」から。(鈴木俊輔、写真も)

 死海 国境の空見上げ、ぷかり

 塩分濃度が高く、入れば水に浮かぶという死海。生き物が生きられない「死の海」に由来する。イスラエルについては知らなくても、死海の写真は誰しも一度は見たことがあるだろう。ガイドブックで水面に浮かんで雑誌を読む人の写真を眺めながら予習すると、塩分濃度は海の10倍とのこと。本当に浮かぶのか、どのくらいしょっぱいんだろう-。胸を躍らせながら出発した。

 死海までは山間の道を進んでいく。車窓からの風景は近代的な建物が減り、砂漠のような荒野に。死海は海抜マイナス428メートルにある「世界一低い」湖でもあり、海抜0メートルを意味する「sea level」の看板も目に入った。

 さらに進むと急に視界が開けた。死海に到着だ。対岸にはヨルダンが見える。水着に着替え、いざ死海へ。「顔をつけないように」。ガイドから注意を受けた。水が目に入ると激痛に襲われるのだという。

 水は思ったよりさらりとしている。しゃがんで恐る恐る手を離すと、ぷかりと浮いた。動いても沈む気配はなく、まるで水の上で寝ているような不思議な感覚だ。せっかくなので日本から持参した新聞を広げ、ガイドブックの写真を再現。さらに沖へと足を進めると、水が胸あたりまで来たところで足が自然と浮き上がり、あおむけになった。

 もう一つ、気になっていたことを確かめてみた。塩辛さを上回ったのは強烈な苦み。塩分濃度が高すぎるのだろうか。浮力に身を任せて国境の空を眺めながら、世界でここだけでしかできない経験を心に刻んだ。

 イスラエル 人口約888万人。日本からは乗り継ぐ必要があるが、3月には成田からの直行便も就航する。ヨルダンとの国境にある死海へはテルアビブから車で2時間あまり。観光客向けのシャワーや食事が付いたプランを利用するのが便利だ。ミネラルが豊富な死海の泥は皮膚病に効果があるとされ、ビーチで体に塗ることもできる。泥を使ったパックやコスメは土産物として人気だ。

 テルアビブ おいしい食事に疲れ吹き飛ぶ

 イスラエルの経済の中心が、地中海沿岸にあるテルアビブだ。経済成長を象徴するかのように高層ビルが立ち並び、建設工事も続く。同国最大の都市らしく、イスラエル独自の食や文化を楽しむことのできる街でもある。

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