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全国各地で花見の自粛、一方で禁止しない「名所」も

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国各地で花見の自粛が広がっている。例年は花見客でにぎわう桜の名所が露店の出店を中止したり、敷物の貸し出しをやめたりし、宴会を禁止するところも。東京都心では14日に開花し、近畿でも今週末の開花が予想される地域もあるが、今年は花見の風景も例年とは異なりそうだ。

 春の風物詩が…

 「営業させてほしいが、仕方がない」。京都の代表的な桜の名所、平野神社(京都市北区)に茶店を出す予定だった杉山隆弘さん(51)は、こうこぼす。

 同神社では、毎年開花とともに境内に茶店や露店が設けられ、華やかな緋(ひ)毛(もう)氈(せん)の縁台で開かれる宴会が春の風物詩となっていたが、神社側は11日、茶店と露店の中止を決めた。神社側は「今年は感染拡大が懸念されるためやむを得ない」と理解を求めるものの、近くに住む60代男性は「事情はよくわかるが、気軽なお花見の宴会ができないのは寂しい」と話した。

 「祇園しだれ」の名で親しまれるしだれ桜が有名な円山公園(京都市東山区)を管理する市は、露店の出店だけでなく、ござの無料貸し出しも中止し、散策形式での鑑賞とする。「市が管理する公園から感染者を出すわけにはいかない」と担当者。一方、桜のライトアップはいったん中止を決めたものの、「自粛が萎縮になってはいけない」との理由で17日に再開を決めた。

 撮影の好機

 一方で、花見の宴会を禁止しない名所もある。

 「一目千本」で知られる奈良・吉野山。「範囲も広く、密集することもない」として、吉野山観光協会は現時点では露店などの規制は予定していない。ただ、吉野山交通・環境対策協議会は感染リスクを排除しきれないとして、観桜期に観光バスや自家用車で訪れる客を、山麓から中腹までシャトルバスで運ぶ「パークアンドバスライド」を中止する。

 大阪城公園(大阪市中央区)も宴会の自粛は求めず、露店についても出店するかどうかは各店主に判断を任せる。ただ、花見シーズンにあわせ、公園内2カ所に出店予定だった飲食物を販売するケータリングカーは取りやめるという。

 同公園で行われるイベントなどを担当する大阪城パークセンターの担当者は「花見をする人は、近距離での会話や発声を避けるなど、感染拡大防止に気をつけてほしい」と呼びかける。

 一方、今回のような宴会中止を好機ととらえる人たちも。あるアマチュアカメラマンは「ブルーシートや出店のない美しい桜を撮影する最初で最後のチャンスかもしれない」と話していた。

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