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首相、対策本部設置で知事に助言や要請 新型コロナでの緊急事態宣言へ態勢整う

 政府が26日、新型コロナウイルスの感染拡大に備え、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく対策本部(本部長・安倍晋三首相)を設置したことで、緊急事態宣言に向けた態勢が整った。首相は都道府県知事らに助言や要請などを行うことができ、地方と一体となって「総合調整」にあたる。感染が全国的に蔓延(まんえん)し、国民生活に甚大な影響が及ぶ恐れがあるなどと判断した場合、首相は緊急事態宣言を行う。

 政府が対策本部を設置したことを受け、各都道府県も知事を本部長とする対策本部を設置する。首相が知事に助言などを行うことができるのに対し、知事は首相に意見を申し出ることができ、国と地方との連携が強化される。

 現行の政府対策本部には法的根拠がなかった。

 政府は今後、首相の指示に基づき、すでに設置されている有識者会議を開いて新型コロナウイルス対策の基本的対処方針の策定に入る。有識者会議は感染症の専門家や自治体の首長、メディア関係者らで構成している。これに、政府の専門家会議で座長を務める国立感染症研究所の脇田隆字所長らを加えることを検討している。

 緊急事態に該当するかどうかは、有識者会議の下に置かれている「基本的対処方針等諮問委員会」で検討する。宣言を行うには「全国的かつ急速な蔓延により国民生活と経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある」など、2つの要件を満たす必要がある。首相は緊急事態宣言で、緊急事態措置を実施する期間や対象区域を指定する。期間は2年以内とし、延長する期間は1年以内と定めている。

 宣言されれば、都道府県知事らには強い権限が与えられ、外出自粛や休校、人が多く集まる施設の利用制限などを要請、指示できる。すでに同様の要請を行った都道府県はあるが、これに法的根拠が加わる。私権制限につながることから、宣言を出す際は知事とも調整し、慎重に判断するとみられる。緊急事態措置を実施する必要がなくなった場合、首相は「解除宣言」を行う。(坂井広志)

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