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美術館や博物館、新型コロナでの休館継続に苦悩 (1/2ページ)

 埼玉県は3月31日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い休館としている県立近代美術館(さいたま市浦和区)、県立歴史と民俗の博物館(同市大宮区)などの県立施設について、4月も当面の間、休館措置を継続すると発表した。

 さいたま市も、当初は3月中としていた市立博物館(同市大宮区)などの休館期間を4月19日まで延長すると決めている。

 生活圏、経済圏としてつながりが深い東京都での感染者数増加が、自治体による休館措置継続の判断を後押しした形だ。さいたま市の清水勇人市長は3月27日の庁内会議で、同市が「感染状況が拡大傾向にある地域」に移行する可能性を想定して対応を進めるよう市幹部らに指示した。

 埼玉県内では多くの民間施設も営業自粛に傾いている。休園期間を経ていったんは再開したムーミンバレーパーク(飯能市)と西武園ゆうえんち(所沢市)は、県による外出自粛要請などを踏まえ、それぞれ28日から再び休園に入っている。

 「せっかく開いたのに…」

 普段は展覧会のパンフレットを手にした愛好家らでごった返す埼玉県立近代美術館のロビー。電灯が消えて静まり返った様子に、平野到学芸主幹は「せっかく多くの人に見てもらうために展覧会を開いたのに、開けないのは残念だ」と肩を落とす。

 美術館では、同県熊谷市出身の画家、森田恒友(1881~1933)の展覧会が中止を余儀なくされた。200点以上を東京国立近代美術館などから借り受けていたが、契約上、期間を延ばして借りることは難しい。スタッフたちは、ファンの目に触れることなく返還される作品を包む作業に取り組んでいた。

 さいたま文学館(埼玉県桶川市)は「太宰治と埼玉の文豪展」の最中の2月29日に休館に入った。

 人気ゲーム「文豪とアルケミスト」とタイアップし、若い女性をはじめ約4千人が訪れ、年4回の企画展開催を始めた平成19年以降で最多の客入りとなった。

 「まだまだ純文学への関心が高いことが分かった」

 こう手応えを感じていた影山亮学芸員は「来場者が5千人に達しようとしたところで終わってしまった。つくづく惜しまれる」と悔しさをにじませる。

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