ヘルスケア

目からの感染防止、海外の状況、マスクの有用性…情報知ってコロナに負けるな (1/3ページ)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、萎縮した日々を送っている方も多いのではないでしょうか。この災禍をどう乗り切るか。どうプラスに転じるか。一緒に考えましょう。

 ガーゼ生地やハンカチを使って 洗い方にも注意

 新型コロナウイルスの感染が拡大し、各国でもマスクの有用性が認められつつありますが、ドラッグストアなどでは依然として、品薄です。そこで広がっているのが、手作りマスク。政府がハンカチを使った手軽な作り方を動画で流したり、民間でも型紙をホームページに掲載したりしています。専門家は「一人一人が『自分も感染している可能性がある』という意識を持つことが大切。布マスクは他人への感染を防ぐために有効」と話しています。洗い方にも注意して、清潔な手作りマスクを使いながら、少しでもうつさない取り組みを心がけましょう。(小林佳恵)

 「洗剤で洗えば何度も使える。増加するマスク需要を抑制する意味で有効」

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は記者会見で、布マスクの全世帯配布について、このように意義を強調しました。

 布マスクをめぐっては、文部科学省がハンカチでの作り方を紹介する動画をサイトに載せたり、厚生労働省などが洗い方を説明する動画を作成したりしてきました。

 海外でも、こうした動きは広がりをみせています。医療現場でマスク不足が深刻化する恐れもあり、トランプ米大統領も記者会見で「一般の人は家にある布などで自作できる」と呼びかけました。

 SNSでも反響

 手芸材料の専門店「新宿オカダヤ」はホームページに、プリーツタイプや立体タイプなど、さまざまな形状の布マスクの作り方や型紙を掲載しています。

 同社によると、マスク作りの材料も品薄な状況。しかし、同社のスタッフたちは「それでもまだできることがあるはず」との思いから、ガーゼ生地やマスクゴムの代用品のアイデアも、随時、ブログや公式インスタグラムで紹介しています。

 SNSでも、布マスクに関する投稿の反響は大きく、ハンカチや服飾雑貨の製造販売「川辺」は、公式インスタグラムにハンカチでマスクを作る動画を投稿、再生回数は13万回(今月6日時点)を超えました。

 花王の研究所は特設サイトで、ガーゼなどの布マスクについて、感染症対策のケアを解説。同社の洗濯用洗剤「アタック」の公式ツイッターで紹介すると、今月6日現在、1万回近くリツイート(転載)されました。

 医療崩壊を阻止

 北里大学医療衛生学部の公衆衛生学研究室で講師を務める伊与亨氏(公衆衛生学)は「新型コロナウイルスは感染しても無症状の人も多いといわれており、一人一人が『自分も感染している可能性がある』と意識し、行動することが大切」と指摘しています。

 布マスクは、つばなどの飛沫(ひまつ)を防ぎ、他人へうつさない効果は、不織布でできたサージカルマスクと遜色ないといいます。また、伊与氏は、外出の際は清潔な布マスクを1枚ずつポリ袋に入れ、数枚持ち歩くことを提案しています。さらに、布マスクは、1日の終わりには洗濯してほしいとしています。

 その上で、「マスク不足が続く現状では、一般の人は布マスク、医療従事者はサージカルマスクと区分し、医療従事者にサージカルマスクを供給しやすくすることで、医療崩壊を阻止すべきだ。厳しい状況だが、まずは手洗いを徹底し、不要な外出を控えるなど、それぞれができることをやっていくことが重要」と強調しています。

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