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自宅を博物館に 学芸員が展示解説や実験をツイッターで投稿

 自宅が博物館に早変わり-。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休館が続く各地の博物館や科学館が、家にいながら展示を楽しんでもらおうと、短文投稿サイト「ツイッター」などで画像や動画を投稿している。全国で緊急事態宣言が出され、休校延長が相次ぐ中、子供だけでなく大人にとっても自宅での過ごし方のヒントになりそうだ。(石川有紀)

 《紫キャベツで2色焼きそばを作ってみました。アントシアニンという色素がアルカリ性で青緑色に、酸性で赤色に変わります》

 大阪市立科学館(大阪市北区)がこう記して4月20日にツイッターに投稿した58秒の動画は、24日午前までに再生回数が9万回を超えた。

 コメント欄には「子供と一緒に実験できると良さそう」、「料理は科学!」などの反響が相次ぎ、子供のころに実験をしたと振り返る大人もいた。

 こうした動画は、天文や物理学などを専門とする学芸員11人が、休館中の3月6日から共通のハッシュタグ「#エア科学館」をつけて毎日投稿。子供向けの簡単な工作や星空解説のほか、展示物の実験解説など、大人にも見ごたえある内容にした。

 「今は投稿だけだが、少しでも科学に興味をもってもらい、収束後の来館につながれば」と冨田和俊副館長。最近は他の科学館でも「#エア科学館」をつけてクイズやプラネタリウム動画を投稿し始めるようになっているという。

 全国の博物館や美術館の情報を紹介する「インターネットミュージアム」によると、4月23日時点で全国の休館施設は981カ所に上っており、会員制交流サイト(SNS)を活用した同様の動きは他の施設でも広がっている。

 博物館や美術館は「#自宅でミュージアム」として、所蔵品の見どころを写真や動画で紹介。動物園や水族館は、「#休園中の動物園水族館」をつけて発信しており、再生回数が数万から数十万回に上る投稿もあるなど、人気を集めている。

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