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休業要請緩和…再開と自粛、対応分かれる栃木

 新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた栃木県の休業要請が11日、多くの業種で緩和されたことを受けて、宇都宮市陽東のショッピングモール「ベルモール」のレストラン街などが営業を再開した。県内では営業再開に踏み切る店舗が業種によってはある一方、休業やテークアウト限定の営業を続ける飲食店もあり、対応が分かれている。

 この日、ベルモールには午前10時の開店前に約20人の客が並び、ドアが開くと待ちかねたように店内に入っていった。真岡市から訪れたという40代の女性は「営業再開を知って特に目的はないが買い物に来た。お昼も食べていきたい」と、ウインドーショッピングを楽しんでいた。

 ベルモールでは3月以降、営業時間を短縮したほか、4月の県の休業要請を受けてレストラン街や専門店街を休業。一部の店舗は営業を続けてきたが、4月の売り上げは例年の6割減だったという。

 津布久(つぶく)勇治支配人によると、テナントや客から早期再開を願う声が多く寄せられていたこともあり、休業要請緩和と同時の全面営業再開を決断したという。

 ただ、感染予防のため当面は営業時間を短縮。施設の出入り口やエレベーター、トイレ前に消毒用アルコールを設置するこれまでの対策に加え、新たに噴霧器を導入し空気中の除菌も行う。

 津布久支配人は「客は少ないが足取りは軽やかな感じ。感染防止対策を万全にし、休業中に減ったお客さんを取り戻したい」と話している。

 県内では、店舗によって判断が分かれた。当面はテークアウト限定の営業とする対応が目立っているほか、休業を続ける飲食店もある。5月いっぱいは休業するという宇都宮市の50代の飲食店主は「要請が緩和されたからとはいえ、すぐに再開するのは心配。感染状況をもう少し見ていきたい」と話している。(松沢真美)

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