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コロナ禍で日医会長選に風雲急 揺れる横倉氏の去就

 6月に予定される任期満了に伴う日本医師会(日医)会長選の行方が混沌(こんとん)としている。中川俊男副会長(68)が出馬に前向きとされる中、横倉義武会長(75)は態度を明らかにしていない。周囲には続投を求める声が強いが、国を挙げて新型コロナウイルス感染症対策に取り組んでいる最中に、対立劇は避けたいという思いもある。続投か不出馬か。事態は風雲急を告げている。(坂井広志)

 日医の会長選は2年に1度行われている。横倉氏は平成24年の会長選で現職を破って初当選し、現在4期目。出身母体は福岡県医師会だ。29年10月から1年間、世界医師会の会長を務めた。

 社会保障財源が逼迫(ひっぱく)する中、安倍晋三首相との太いパイプを武器に、過去4回の診療報酬改定では、いずれも医師らの技術料や人件費にあたる「本体部分」のプラス改定を勝ち取ってきた。最近では新型コロナ対策をめぐり、政府が緊急事態宣言を発令するのに先立ち、「医療危機的状況宣言」を出すなどリーダーシップを発揮している。

 昨年8月には九州医師会連合会が次期会長選の候補者として推薦することを決定。5選は既定路線と思われていた。

 だが、中川氏が水面下で出馬に向けて準備を進めていることを知ると、5選出馬にためらいが生じる。選挙戦になれば、新型コロナ対策で結束しなければならないこの時期に、亀裂が日医に入りかねないからだ。

 中川氏は北海道医師会出身。温厚な性格で知られる横倉氏とは対照的に、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで知られており、それが持ち味ともいえる。ただ、その手腕は未知数とあって、新型コロナ感染の第2波、第3波が予想される中での会長交代に、自民党厚生労働族の間には慎重論が根強くある。その一方で横倉氏を名誉会長として処遇する案も取り沙汰されている。

 会長選は6月1日に公示され、立候補の届け出の締め切りは17日。会長などの選任を行う定例代議員会は27日に日本医師会館(東京都文京区)で行われる。

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