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世界一加速の鋭い量産車? その答えはスーパーカーではなくモデルSだ (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 0-100km/h加速は2.5秒

 「世界でもっとも加速の鋭い量産車はどれでしょうか?」-。こんな質問をしたら、どのモデルを思い浮かべるだろうか。おそらくフェラーリやランボルギーニといった世界に名だたるスーパーカーを想像するに違いない。ポルシェ911ターボをリストに挙げる人も少なくないだろう。あるいは相当のカーマニアの方なら、フランスのブガッティ・シロンだと断言するかもしれない。大排気量エンジンを搭載し、低くワイドなボディスタイルのスーパーカーをリストアップするのは当然の流れだ。

 だがしかし、答えは否だ。少なくとも0-100km/hの世界最速モデルは、テスラが生産するラグジュアリー4ドアセダンの「モデルS」なのである。カタログによると、停止状態から100km/hに到達するまでの時間はわずか2.5秒だというのだから開いた口が塞がらない。

 例えば、二人乗りのスーパーカーであるシロンはW型16気筒というまるで飛行機のような特殊なエンジンを搭載している。V型8気筒ユニットを2基合体させたような構造をしており、正面から構造模式図を見るとシリンダーの配列が「W」に見えることからW型と呼ばれている。その各バンクにターボチャージャーが組み込まれている、4ターボという化け物だ。排気量は8リッター。最高出力は1500ps。最大トルクは1600Nm。世界一のエンジンスペックを誇る。価格は1億8000万円もする。それでも0-100km/hの公表値は2.5秒にとどまる。

 だというのに、1000万円をわずかに超える程度の価格の(といっても高価には違いないが…)モデルSが、内燃機関の化物と同等の加速を誇るのだから驚きである。

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