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関西の観光地、Go Toスタートも期待と不安

 新型コロナウイルス禍で打撃を受けた観光業を支援しようと、22日に始まった政府の事業「Go To トラベル」。業界関係者は挽回策を模索するが、事業初日となるこの日の新型コロナウイルスの感染者は、東京都で累計1万人を超え、大阪府では過去最多を確認するなど都市部などで感染が拡大。23日からの4連休を前に22日、各地の観光地からは不安の声もあがった。

 大阪市の観光名所・通天閣。この日は、平日とあって観光客の姿はまばらだった。

 通天閣は5月30日に時短で営業を再開したものの、6月中は昨年より客足が8割減少。7月に府が感染拡大の「警戒」を呼び掛ける「黄色」に通天閣をライトアップして以降、さらに減ったという。運営する「通天閣観光」の高井隆光社長(45)は「頑張っていこうと期待していた矢先に、足をすくわれた気分だ」とため息を漏らした。「毎年この時期は多くの観光客でにぎわっていた。事業のために何か策を打ちたいと思っていたが、このままだと大阪も東京と同じように対象外になってしまうのではないか」と不安そうな表情を浮かべた。

 事業では宿泊、交通費とセットになったパック旅行、日帰りツアーの50%を支援する。JR大阪駅に直結する「ホテルグランヴィア大阪」は、事業対象として国に登録申請する予定だが、担当者は大阪の感染者が過去最多になった状況に不安を隠せない。「正直びっくりしている。準備を進めつつ、現状を見守るしかない」と話した。

 四国一方、4連休で大阪など関西からの人出が見込まれる観光地では、期待と不安の声があがった。

 松山市の道後温泉は6月19日に営業を再開以降、利用客が徐々に回復したという。道後温泉事務所の山内充所長は、「人が動き出せば感染は拡大する。水際対策をより一層、徹底しなければいけないと考えている」と警戒する。

 同温泉近くの「ホテル古湧園 遥」は7月に営業を再開したばかり。新山輝洋総支配人は「このままでは立ちいかなくなるので、もちろんお客さまには来てほしい」と期待感を示す一方、「感染は各地に拡大しているので、近くまで来ているような気がして複雑な気持ち。どういう影響が出るか不安だ」と話した。

 讃岐うどんで知られる香川県。「お客さんが多ければ収益が上がり、従業員のやりがいにつながる」と話すのは、同県東かがわ市の「東かがわマルタツ手打ちうどん」店主、小西立朗さん(39)。

 4月の売り上げは例年の9割減に落ち込んだ。書き入れどきの連休を迎え、事業の効果に期待を込めるが、感染状況も気になる。店内の消毒液の設置や従業員の検温といった感染防止対策に取り組むが、「ウイルスは目に見えないので難しい面もある」。

 福井開館20周年を迎えた福井県立恐竜博物館(勝山市)では14日からは県外客の受け入れを始めた。4連休は1日3千人の予約制限でいっぱいになっているという。

 都市圏で感染が広がっている状況に、竹内利寿館長は「今できる対策を尽くすしかない」とし、「来館者には日ごろから感染対策を徹底したうえで、館内での対策にも協力していただき、楽しんでもらいたい」と呼び掛けた。

 同館に近い道の駅「恐竜渓谷かつやま」は5月末のオープン予定だったが、新型コロナ禍で6月20日に遅れた。感染予防のためにスペースを利用したイベントは開けず、大々的な集客もできない状況だ。木下和寛駅長は「恐竜博物館が有名な施設だけに不安もあるが、感染防止に何か特別な対策があるわけではない。アルコール消毒、透明シートの設置など基本的なことを怠らずに行っていきたい」と話した。

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