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新型コロナ分科会に高まる危機感、指標の数値化は難航も 

 新型コロナウイルス感染症対策分科会の7月31日の会合では、出席者から全国的な感染拡大に対する危機感の表明が相次いだ。全国共通の指標作りに踏み出したのは、感染症対策を都道府県単位で行うのには限界があるためだ。ただ、都市部と地方では感染状況や医療提供体制の違いは大きく、感染段階を判断する指標の数値は決まらなかった。

 「東京都の医療提供体制は大変な状況だ」。会合では、ある医療従事者から、こんな悲鳴が上がった。太田圭洋(よしひろ)・日本医療法人協会副会長は会合後、記者団に「何らかのアクションを起こさないとかなり厳しいという認識は持っている」と語った。

 指標に関し、分科会は「医療提供体制への負荷」を優先的に考えている。しかし、鳥取県の平井伸治知事は「地方では議論のレベルが違う。感染が起こると経済が止まる。感染を鎮めてくれという議論が強い」と、新規感染者数なども重視するよう求めた。

 厚生労働省に助言する専門家組織は7月30日の会合で「一部地域では感染拡大のスピードが増している」と分析。29日現在の人口10万人当たりの1週間の累積感染者数は全国の4・88人に対し、東京都12・98人、福岡県9・05人、愛知県8・89人などと、広がり具合は地域によって異なり、国が画一的な政策で地方を導くのは困難だ。

 指標の数値化には難航も予想されるが、時間をかけるわけにもいかず、政府には焦りもにじむ。

(沢田大典) 

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