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京都の五山送り火、今年はコロナで規模縮小 8日の件には苦言

 古都の夏の風物詩「五山送り火」が16日夜、京都市街を囲む山々で行われた。今年は新型コロナウイルスの影響を受け、見物客や関係者の密集を避けるため、点火する火床を各1~6カ所に減らし、文字や形を作らないよう点火した。

 午後8時ごろ、京都市左京区の如意ケ嶽(にょいがたけ)で「大文字」をつくる火床(75点)のうち、6点のみを点灯。その後、「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の順でそれぞれ1~2点が点火された。

 大文字が臨める橋の上には数十人が訪れ、例年とは一味違った今年限りの送り火を静かに見つめた。京都市北区の女性(60)は、「厳かでお精霊さんを送るにはふさわしい感じがした」と話していた。

 送り火は盆に迎えた先祖の精霊を送り出し、無病息災を祈る伝統的な宗教行事。室町時代から江戸時代にかけて庶民の行事として定着したとされる。

 今年の送り火をめぐっては如意ケ嶽で8日、何者かがライトのような青白い明かりで点灯させ、主催者が「送り火の意味を考えてほしい」と苦言を呈していた。

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