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映画館「ようやく戻ってきた」寄席「まだ手放しでは」 制限緩和の反応様々

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためのイベント入場制限が緩和された19日、映画館などには多くの人々が訪れた。関係者は賑わいが戻るさまに安堵する一方、今も収まらないコロナ禍に不安をのぞかせた。

 座席の全席販売が再開された映画館「ユーロスペース」(東京都渋谷区)では、上映前のロビーにマスク姿の観客がひしめき、受付に長蛇の列ができた。

 埼玉県から姉妹で来たという会社員の女性(23)は、「席を空けて座るのも余裕があってよかったが、並んで映画を見られるのはもっとうれしい」と声を弾ませた。

 支配人の北條誠人(まさと)さん(59)によると、座席の販売制限を設けて営業を再開した6月以降、同館の売り上げは前年の7~8割で推移。全席販売を再開した理由について「映画館の経営はヒット作品の売り上げに依存するので、観客数そのものが減ってしまうのは厳しい」と明かす。

 4連休の初日に好調な客入りとなり、北條さんは「ようやく映画館らしい光景が戻ってきた」と喜ぶ一方、「シニア世代は明らかに足が遠のいている。みんな慎重になっているのかな」と懸念を隠さない。

 不安の声は劇場からも上がっている。舞台の貸し出しを行う東京・浅草の寄席では、来月1日から全席販売の再開を決めたが、女将(おかみ)は「秋は寄席の書き入れ時だが、(感染状況によっては)また元の座席制限に戻ってしまう可能性もあり、手放しでは喜べない」と顔を曇らせる。

 定員約130人のこの寄席では、営業を再開した6月以降、舞台との距離を確保するため前方2列の客席をふさぎ、定員を半分以下にして営業。新型コロナウイルスの感染が拡大する以前は、場内への飲食物の持ち込みも許可していたが、現在は外のベンチで食べてもらうようお願いしているという。

 例年舞台を借りて公演していた演劇団体などからのキャンセルも相次いだといい、女将は「収益が出なければ彼らも舞台を続けられない。演者もお客さんも神経をとがらせる状況が続いている」と話した。

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