教育・子育て

「新しい文化祭」って? ネットで校舎をCG再現、YouTubeで演目配信…

 新型コロナウイルスの感染拡大で学校行事の開催が難しくなるなか、秋の一大イベントである文化祭にも影響が及んでいる。中止を決めた学校も少なくないが、規模を縮小して開催したり、オンラインでライブ配信したり。「生徒にとって集大成の行事なので、できる限りのことをしたい」と各校が新しい文化祭のあり方を模索している。(木ノ下めぐみ)

 「全部やり直し」

 武庫川女子大付属中学・高校(兵庫県西宮市)では、19日に開催する文化祭「武庫川フェスティバル」の準備が大詰めを迎えていた。

 例年は外部から約3千人が来校するが、今年は生徒のみとし、2日間だった会期も1日のみに短縮。ステージで行う出し物は事前に撮影した映像を各教室のスクリーンで流し、飲食系の模擬店は取りやめて縁日風の射的やヨーヨー釣りにするなど企画を大幅変更した。

 文化祭運営委員のメンバーで高校3年の沢まりさん(18)は「半年前から準備を始めていたのに、全部やり直しになってしまった」と残念がりつつも、「新しい文化祭をみんなで一から作り上げることができた」と笑顔。秋山千代子教頭は「特に文化部にとって学校生活の集大成ともいえ、文化祭の中止は避けたかった。例年とは全く違う状況でも、生徒たちは前向きに取り組んでくれている」と目を細めた。

 オンラインで

 オンラインを駆使し、来校できない人に見てもらうよう工夫して開催した学校もある。

 奈良県河合町の私立西大和学園中学・高校は今月4、5の2日間で文化祭「清栄祭」を開いた。外部からの来校を断り、生徒の密集を防ぐため1日目は中学生、2日目は高校生のみが登校した。

 校内では各学級が作った作品展示を見学し、来校できない日はインターネット上に生徒がCGで再現した校舎を散策したり、事前収録の各部活の動画を楽しめたりするようにした。文化祭を担当した米田和正教諭は「制約がある中での実施で例年より生徒の結束の固さを感じた。オンラインでの利点を今後もうまく活用したい」と話す。

 大阪府立夕陽丘高(大阪市天王寺区)も11、12日に開催した文化祭「夕陽祭」で、ステージ演目を減らすなど規模を縮小するとともに、一般公開を中止した。保護者に来校してもらえないか直前まで検討を重ねたが、密集防止のために断念し、代替案としてステージ演目をユーチューブ上で保護者限定で閲覧できる形でライブ配信した。

 工夫して開催

 どのように文化祭を開催すべきか、全国調査を行った生徒もいる。東京都国立市の私立桐朋中学・高校は毎年6月に「桐朋祭」を行うが、今年はコロナ禍でひとまず延期に。どのような形で開催できるか、学校側も模索していた。

 そこで同校の生徒会長、章(しょう)小(こ)●(=日の下に立)(いく)さん(2年)が6月、地域の高校の生徒会役員らの協力も得て、全国の高校の生徒会にアンケートを実施。17都道府県62校から回答を得た。最多の39%が校内とオンラインとの併用、あるいはオンラインのみでの開催を計画。従来通りや、規模を縮小して校内で開催するとした学校が26%、中止は25%だった。

 同校は今月12、13日に入場者を在校生と保護者1人に絞り、オンラインのライブ配信も併用する形で文化祭を開催。章さんは「今後もコロナがどうなるかわからない。オンライン化など工夫して新しい文化祭を模索することが、自分たちにとっても大きな成長になった」と話していた。

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