ヘルスケア

介護離職回避へ年中LINE相談 日本顧問介護士協会が企業向けサービス

 日本顧問介護士協会は、仕事と介護の両立を応援する企業向けサービス「顧問介護士」の提供を始めた。社員の介護離職を防ぐのが狙い。年1回の介護セミナー・相談会を実施するほか、社内に介護専門相談窓口を設置し、年中無休で個別にアドバイス。そのための相談ツールとしてLINEを活用した「AWANAIケアマネ」を開発し、非対面で相談できる態勢を整えた。

 高齢社会を迎え、介護のために会社を辞める介護離職が大きな問題となっている。離職すると、収入源を断たれるため、介護費用が負担となり経済的に追い込まれる。企業側も優秀な人材の流出を余儀なくされる。

 同協会はこうした事態を防ぐため、顧問介護士の設置を呼びかけている。西山猛司専務理事は「大切な社員が介護状態になっても働き続けられる」と指摘する。介護セミナー・相談会では介護の申請の仕方や介護施設の種類や金額、具体的に困ることの事例紹介などで備えの重要性を説明。介護が必要になったときの相談にも応じ、介護関連の困りごとをワンストップで解決する。

 AWANAIケアマネはこうした相談に特化したサービス。いつでも、どこからでも無料で365日対応する。行政窓口での介護相談は平日昼間しか受け付けてもらえず、働きながらの相談は難しかった。AWANAIを使うと面会不要で休憩時間を活用でき、匿名で気軽に相談できる。

 こうしたサービスを提供することで、社員は「介護のことが分からない」というストレスを解消でき、安心して働くことができる。一方、企業側は社員の満足度向上につなげられるだけでなく、離職に伴う新規採用コストを削減できる。

 同協会は今後、社員の福利厚生の充実をアピールしたい企業のほか、プログラマーやドライバーなど売り上げが社員数に比例したり、経験・知識が求められ代替がきかなかったりする企業にアプローチ。現在7社と契約し契約社員数は約450人だが、契約企業を増やし、来年3月末までに5000人、来年末には2万人を目指す。顧問料は1人当たり月480円。当初の3カ月間は無料で導入できる。

 一方でセミナー開催やLINE相談に応じる顧問介護士の増員も進める。現在は介護福祉士や社会福祉士、介護支援専門員などの資格を持つ7人(セミナー担当4人、オンライン担当3人)が対応しているが、来年3月末時点で20人(それぞれ6人、14人)に増やし、来年末には50人(同10人、40人)態勢に引き上げる。(松岡健夫)

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