ヘルスケア

米当局、J&J製ワクチン中断勧告 接種後の血栓報告調査

 米保健当局はジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の新型コロナウイルスワクチンの投与を一時停止するよう勧告した。当局は同ワクチン接種後の副反応として、まれに深刻な血栓が生じるとの報告について調査している。

 同ワクチンを接種した18歳から48歳の女性6人が、血小板の減少を伴う深刻な脳血栓を発症したという。米食品医薬品局(FDA)バイオ医薬品評価研究センターの責任者、ピーター・マークス氏は13日の記者会見で、このうち少なくとも1人が死亡し、1人が危険な状態にあると説明した。

 FDA当局者らは一時停止の主な理由について、血栓に対する通常の治療で症状が悪化したり、患者が死亡したりする恐れがあるからだとしている。

 FDAのジャネット・ウッドコック氏は「接種中断は数日間の見通し」だと会見で述べた。マークス氏によれば、この期間中に保健当局者が状況を調査し、血栓症に医師がどう対応すべきか確認する。

 ホワイトハウスでコロナ対応の調整責任者を務めるジェフ・ザイエンツ氏は、今回の接種中断がバイデン政権のワクチン計画に大きな影響を与えることはないとの見方を示した。バイデン大統領も記者団に対し、ファイザー製とモデルナ製で「米国民全員向けに十分なワクチンがあることは基本的に100%疑う余地はない」と語った。

 ファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)はこの日、今後数週間で米国内向けのワクチン供給を増やす方針を表明。5月末までの米国内供給を10%増量できるとツイートした。

 実際、J&J製ワクチンは米国で接種されたワクチンのごく一部にすぎない。米国のこれまでの接種回数は累計1億8970万回だが、そのうちJ&J製は686万回。ただ、1回の接種で済むという利便性から、J&J製は今後の利用拡大が見込まれていた。

 当局者の説明通り接種中断が数日間なら、予約のキャンセルや変更など、ワクチン接種プログラムの初期に悪天候で生じたのと同様の遅れで済む可能性がある。しかし、ワクチンの安全性が疑問視されれば、本格化している米国の接種プログラムがつまずく恐れもある。

 既に複数の州が中断勧告に従うと表明しており、ニューヨーク州ではJ&J製ワクチン接種予定者には、代わりにファイザー製ワクチンを用意する方針だという。バージニア州はワクチン接種予約を変更するとしている。

 CDCは14日に予防接種諮問委員会(ACIP)の会合を開き、血栓の症例を精査し、重大さを判断する。FDAも血栓症例を調査し、CDCの判断を審査するという。(ブルームバーグ John Lauerman)

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