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変異株広がりで「爆発的感染拡大」を危惧 東京都モニタリング会議

 新型コロナウイルスの感染状況を分析する東京都のモニタリング会議が22日に開かれた。感染力が強いとされる「N501Y変異」が都内でも急速に広がっており、ゴールデンウイーク期間中の外出で人と人の接触機会が増加すれば、第3波を超える爆発的な感染拡大が危惧されるとの見方が示された。

 都外居住者の唾液の郵送検査による感染判明分を除外して分析し、21日時点の7日間平均の新規感染者数は約644人。前週からの増加比は約135%だった。現在のペースが続いた場合、4週間後には1日当たりの新規感染者が約2140人に達するとの試算が示された。

 都内では「N501Y変異」が広がりつつあり、都の検査で判定された割合は3月29日の週の約16・5%から、4月5日の週には約28・5%に上昇した。

 会議に出席した専門家は、都内の感染のほぼ全てが「N501Y変異」に置き換わった場合、増加比が1・7倍になると試算。仮に1日当たり新規感染者が現在700人だとすると、2週間後には2千人を超えると推計した。入院患者も、現在の1千人台後半が6千人を超えるという。

 こうした状況を踏まえ、小池百合子都知事は会議後、報道陣の取材に対し「ゴールデンウイークという特別な期間がやってくるが、人と人との接触や飲食などのポイントで抑えることが必要。一刻の猶予もなく、都として緊急事態措置をどうやっていくか国と協議する」と述べた。

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