書評

『「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本』安田峰俊・著

 ■偽装留学生らのリアルを描く

 北関東で昨年相次いだ家畜大量窃盗事件で、にわかにクローズアップされるようになった在日ベトナム人に関わる社会問題。多くは中間搾取や過酷な労働環境に耐えかねて逃亡した技能実習生や就労目的の偽装留学生によるもので、一昔前は在日中国人が占めていた「低度」外国人材の供給源が、中国の経済成長によりベトナム人に入れ替わりつつあることを示す。

 だが来ているのは、労働力ではなく人間である。当世随一の中国専門ルポライターが、腹の立つ部分や気の毒な部分も含め、類型的な「弱者」や「敵」ではない外国人労働者たちのリアルを描く。(KADOKAWA、1980円)

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