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次世代型路面電車「LRT」で期待高まり人口増 宇都宮市ゆいの杜 (1/2ページ)

 全国各地の地方都市で人口減少が加速する中、栃木県宇都宮市内で人口増加が顕著な地域がある。整備される次世代型路面電車(LRT)の沿線として人気が高まる市東部の清原地区ゆいの杜(もり)だ。今年4月には同市で26年ぶりという小学校新設を果たしたほか、大通りには若い世代に人気の商業施設が立ち並び、まるで首都圏のニュータウンといったにぎわいをみせる。

 テクノポリス

 宇都宮市中心部から茂木町に至る県道69号の北側。背の高い一本杉があることから名付けられた「テクノ一本杉公園」の周囲を一戸建てやアパートなどの住宅地が取り囲む。近くには大型のスーパーやホームセンター、カフェなどの飲食店が立ち並び、内科や歯科などのクリニックや塾、音楽教室などもできた。

 不動産売買や賃貸管理などを手がける三和住宅(那須塩原市)の飯山智恵美さん(26)は「最近は飲食店も増え、買い物関係もそろっていて暮らしやすいまち。テクノポリスとして開発された地域だからか、教育関係施設は特に充実している」と話す。

 「ゆいの杜」は平成9年度から24年度に、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)によって「宇都宮テクノポリスセンター土地区画整理事業」として造成された。広さは同市野高谷、刈沼など5町の各一部を合わせた約177ヘクタール。25年に町名を公募し、1~8丁目で構成される「ゆいの杜」と名付けられた。

 LRT検討で一変

 もともとは市内で最大規模の清原工業団地や芳賀町の芳賀工業団地などの産業活動を支える役割や、研究開発拠点を目指し整備されたが、開発前は主に畑や原野という区域。当時を知る市職員によれば、最初は宅地分譲を開始しても、23年に起こった東日本大震災の影響もあり「ほとんど売れなかった」という。

 だが、25年にLRT事業化に向けた「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」が立ち上がると状況は一変する。宇都宮市街地への利便性の高い交通機関が確保される見通しとなったことで「好物件さえあれば首都圏とのアクセスもいい宇都宮の市街地に住みたい」という潜在需要を掘り起こしたのだ。

 こうして開発前に145戸500人だった人口は、LRTのルートが決定した28年には約1千人も増え、令和元年12月には3313戸7166人と約14倍に。三和住宅ゆいの杜店によると、家賃相場は周辺地区に比べ高めだが、法人契約など需要は多く、供給が足りないほどという。

 26年ぶり小学校新設

 ゆいの杜に移り住んできた住民には、子育て世代も少なくなく、市内に26年ぶりとなる小学校「ゆいの杜小」が新設された。今年4月に清原中央小から移った児童と新入生の690人でスタートし、令和9年には全校児童が1千人になると推計されている。

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