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梅雨末期のような前線停滞 広範囲で大雨に注意 気象庁

 気象庁は11日、来週にかけて前線が日本付近に停滞し、13日にかけては西日本で、13日以降は東日本や北日本を含む広い範囲で大雨になる恐れがあると発表した。平成30年に甚大な被害をもたらした西日本豪雨に匹敵する大雨になる可能性もあり、土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水や河川の増水、氾濫に警戒するよう呼びかけている。

 11日時点で九州北部から四国にかかる前線は、次第に北上し、停滞する見込み。前線の影響で、暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になる。前線付近や前線の南側では、雨が断続的に降る「線状降水帯」が発生する可能性もあり、注意が必要だ。

 気象庁によると、前線の停滞の様子は梅雨末期の形に似ているという。偏西風が平年より南に蛇行し、太平洋高気圧の北への張り出しが8月としては弱いことが影響しているという。

 12日正午までの24時間予想雨量は、いずれも多い場所で九州北部で200ミリ、九州南部で180ミリとなり、両地域では警報級の大雨となる可能性が高い。九州北部では、その後の24時間予想雨量も200~300ミリと警報級の大雨が続き、その他の地域でも13日にかけて大雨が降る可能性がある。

 お盆の時期とも重なる今回の大雨。新型コロナウイルスの感染拡大で、知事会などがお盆期間の帰省や旅行を控えるよう呼びかける中、雨が人出の状況に影響を及ぼすことも想定される。関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「外出する人が減り、人流を抑えられれば、感染者の増加幅を抑制することはできるだろう」と話した。

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