生理中も楽しく過ごす “萌える”デザインのナプキン、アプリにも注目

2015.8.2 16:45

 多くの女性が憂鬱に感じている生理の期間を明るく楽しく過ごしてもらおうという動きが広がっている。生理用品メーカー各社は、人気タレントや雑誌の読者モデルがデザインしたしゃれた生理用ナプキンを次々と発売。また、生理期間を女性が1人で鬱々と過ごすのではなく、夫婦やカップルで乗り切ってほしいと、スマホのアプリも登場、注目を集めている。(木村郁子)

 香り付き、ローラデザインのナプキンも

 ユニ・チャームは、講談社の女性ファッション誌「ViVi」とコラボレーションした生理用ナプキン「センターインコンパクト ViVi girlデザイン」を発売した。「女子史上最高にカワイイナプキン」をテーマに、ViViの読者モデル6人が、全体のパッケージと個別包装のデザインを考案。今年4月にウェブ上で人気投票を行い、マーブル模様に貝殻やヒトデなどマリンモチーフをあしらった「サマー・ヴィンテージ」を商品化した。人目に触れても、生理用ナプキンと一目では分からないデザインが特徴だ。

 昨年8月には香りつきの「センターインコンパクトフレグランス」を発売。また、タレントのローラさんデザインのナプキンも限定発売した。

 「生理用品は白い不織布に包まれていて、いかにも、という形に不満を持っている人が多く、デザイン性に富んだものが望まれていました。昨年のデザイン刷新で、今年の1月から5月は、前年比1・3倍の売り上げです」と同社商品広報担当の石黒直美さん。

 一方、花王の「ロリエエフ しあわせ素肌」昨年初めて、小学館の美容雑誌「美的」とコラボレーション。好評だったため、今年も6月から、第2弾として華やかなレースとジュエリーをデザインしたパッケージを発売している。

 同社サニタリー事業グループの及川紗良さんによると、「ナプキンを買うときに、おしゃれでかわいいデザインのものだと恥ずかしさが和らぐ」「生理中は不快感があるので、パッケージがかわいいと少し気持ちがなごむ」など、前向きな声が届いているという。

 カップルで共有 男性が女性の生理期間を知ることのメリットは?

 一方、生理期間を楽しく乗り切るためのアプリも登場。アプリ開発・運営を手掛けるピノ・アソシエイツ(東京都渋谷区)が提供するスマホ専用アプリ「ペアリズム」。夫婦や恋人間で月経リズムや体調を共有し、妊活・避妊対策などに役立てば、と昨年11月からサービスが始まったが、生理期間や月経前症候群(PMS)をカップルで乗り切るアプリとしても注目されている。

 コンテンツを使用する女性がアプリをダウンロードした後、男性も専用アプリをダウンロード。二人のアプリをペア登録し、女性が直近の生理日を登録すると、次回の生理日の予測や、月経期、排卵期、黄体期など、女性の心身リズムなどが、カラフルな色とデザインで展開され、2人で共有できる仕組みだ。

 「妊活や避妊に利用される人が多いですが、生理前のイライラやメンタルに不安定な女性も多く、ささいなことでけんかに発展してしまう人も多い。男性が女性の生理期間を知ることでいさかいを回避することもできる。彼女の体調を気遣うことができると、ユーザーの声も頂いています」という。今後、iPhoneアプリも開発予定という。

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