大阪で販売のメロン、8割が茨城産?!

2018.6.14 08:57

 フルーツの王様「メロン」が、出荷の最盛期を迎えた。栽培技術の進歩によって果肉の色やサイズなど多種多様な品種が登場しており、スーパーなどの果物コーナーで華やかに陳列されている。だが、この時期に大阪で販売されているメロンのほとんどが茨城県産ということはあまり知られていない。

 大阪市中央卸売市場によると、昨年の同県産メロンの入荷量は、人気品種の「アンデスメロン」が約262トン(約42%)、「クインシーメロン」が約251トン(約55%)と高いシェアを誇る。出荷最盛期の6月になると、それぞれ85%、79%にまで達するという。同県の販売流通課の担当者は「この時期に大阪の人が食べているメロンはほぼ茨城県産です」と指摘する。

 同県のメロン栽培は約半世紀前の昭和37年、「プリンスメロン」の導入を機に本格化。同50年頃にアンデスメロンが人気になったのをきっかけに急激に拡大した。平成10年からは生産量が日本一となり、平成28年の農水省のデータでは出荷量は年間約3万8900トン。全国の総出荷量の約27%を占める。

 栽培品種は表面に編み目模様が入った「ネットメロン」が中心で、県内で限定生産される「イバラキング」など4~11月まで多種多様なメロンを収穫している。同県担当者は「山形のサクランボや山梨のブドウのように、茨城のメロンも周知してほしい」と話している。

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