【暮らし替えの道しるべ】(38)セカンドライフ 10万時間の過ごし方

2019.9.4 09:58

 一説によると、現役時代40年間の労働時間と定年後20年間の自由時間はどちらも約10万時間といわれています。

 社会人として働き始めたころから、定年を迎えるまでの労働時間は「非常に長かった」と思う方がほとんどではないでしょうか? それと同じだけの時間が定年後も待っているのです。家の中で過ごす時間が増えるので、安全で安心な部屋を演出する必要があります。

 人生のライフステージの変化の中で、結婚や子供の誕生、成長など家族が増えるに伴い荷物の量が増えます。見直しをしなければどこまでも増え続けます。まずは、セカンドライフをいきいきと過ごすための荷物の見直しから始めてみましょう。

 家の中でケガをしないようにするために、床に置いてある物から見直します。今使っているなら、使う場所に収納します。タンスや棚の上に置いた物が落ちるようなことはありませんか? 脚立を使って、取らなければいけない状態ではありませんか? 防災の観点からも高所に物を置かないようにしましょう。

 さらに、日常生活のなかで人の動きをあらわす生活動線を見直します。家具が動線をふさいでいる、階段に物が置いてあって通りにくい…。いつも気になっている場所があるはずです。

 床上の物がなくなり、家具も少なくなると床面積が増えますので、部屋が広く見えるようになります。

 健康な暮らしのために寝室も見直してほしい場所です。ベッドの下にほこりがたまっていたり、寝具が体に合わなかったりしませんか。いきいきと暮らすための睡眠ができるよう環境を整えましょう。そこから、快適なセカンドライフの新しい1ページが始まります。(日本ホームステージング協会 代表理事 杉之原冨士子)

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