【暮らし替えの道しるべ】(40)家庭から地球環境に配慮して

2019.10.16 13:31

 先日、洗面台の洗面ボウルの上に化粧水の瓶を落とし大きなヒビが入ってしまい、業者さんに来てもらいました。「修理前に洗面台の下に入っているものを全部外に出しておいてください」と言われたので、中に入っているものを全て移動させました。

 洗面台の下はそれほど大きい空間ではありませんが、収納用品を使い、たくさん収納できるような工夫をしていました。奥まで洗面用品、洗濯用品、掃除用品、それらのストックがぎっしり入っていました。

 一番多かったのは、ホテルでもらったプラスチック容器に入ったアメニティです。海外ブランドのものは「使うのがもったいない」と持ち帰り、化粧ポーチに入れたまま。いい香りのするせっけん、おしゃれな形のシャンプーなどがいくつもありました。次の旅行に使おうとしても、最近はほとんどのホテルで浴室に業務用のシャンプーボトル、洗面所に化粧品が置いてあることが多く、アメニティを持参しても出番がないまま持ち帰っていました。

 さまざまな収納用品が売られ、デッドスペースを無くし、収納部をより多く確保する方法が本やネットにあふれています。しかし、より多くのものを収納することがいいのではなく、必要な物を必要な分だけ収納する方が、結局は使い勝手も環境にもよいのです。「使っていない」「今後も使わないもの」の収納を工夫しても意味がありません。

 最近ではホテルでも環境負荷軽減のため、使い捨てアメニティボトルを廃止する動きも出てきました。プラスチック容器をできる限り家に持ち込まず、リサイクルすることが環境負荷の軽減になります。一人一人が家庭から始めるべきなのだと改めて感じました。(日本ホームステージング協会 代表理事 杉之原冨士子)

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