「ゲーム障害」の深刻化受け…中国、オンラインゲームは1日90分まで

2019.11.20 07:10

 中国政府は、18歳未満の若者に対して平日にオンラインゲームをする時間を90分までとし、午後10時から翌朝8時まではゲームを禁止するなどの規制措置を打ち出した。ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」の深刻化を受けたもの。ただ、実効性を疑問視する声も上がっている。

 中国で18歳未満のインターネット利用者は約1億7000万人に達し、ゲーム人口の低年齢化が進んでいる。

 国営新華社通信によると、政府のインターネットを管理する部門はオンラインゲームの利用に関する通知を発表。同部門の担当者は、一部の若者がゲームに熱中し、過剰に課金サービスを利用するなどしており、「心身の健康や学業に影響を及ぼしている」と懸念を示した。

 通知では、休日のゲーム時間を3時間までとしたほか、ゲームのアカウントを開設する際に実名登録を義務付けた。またゲームを提供する企業に対して、18歳未満の利用者への課金は最高で月400元(約6200円)までとした。

 政府は規制措置の周知を徹底し、全国の地方政府にゲーム利用の管理強化を指示。ただネット上では「両親のアカウントを使ってゲームをする若者がほとんどで、規制は困難だろう」といった書き込みが相次いでいる。(北京 共同)

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