小山田さん問題、静岡市にも波及 まるちゃん音頭に再び“災難”

2021.7.21 18:51

 静岡市のPRソング「まるちゃんの静岡音頭」にまたも“災難”-。市内にゆかりのあるアニメ「ちびまる子ちゃん」を使ったこの曲をめぐり、編曲を担当したミュージシャンの小山田圭吾さんが、障害のある生徒らへの学生時代のいじめを語った記事を理由に東京五輪開会式での楽曲制作担当を辞任した事態を受けて、静岡市は対応に苦慮している。

 PRソングは、ちびまる子ちゃんの作者で同市清水区出身のさくらももこさんが作詞、細野晴臣さんが作曲を担当した。市によると、さくらさんが小山田さんに編曲を依頼したという。今回は平成25年に制作した第1作に続く新バージョンで、今月19日午前に完成記念イベントが開かれた。

 ところがその夜、東京五輪大会組織委員会が、小山田さんの引責辞任を発表。市は現在も、市役所のエレベーター内でPRソングを流しているが、田辺信宏市長は21日の記者会見で「小山田さんの行動は残念。(PRソングの使用を)現時点ですぐに中止することは考えていないが、必要であれば対応を検討する」と述べ、市民に不快感を与えるようであれば使用中止に踏み切る考えを示唆した。

 実はPRソングの“災難”は2度目。第1作を歌っていたミュージシャンのピエール瀧さんが平成31年3月、麻薬取締法違反容疑で逮捕され、令和元年7月に執行猶予付きの有罪判決が確定し、PRソングもお蔵入りに。新バージョンはまる子役の声優、TARAKOさんを新たな歌唱者に選び、再出発したばかりだった。

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