台風30号のコース=2013年11月8日、フィリピン・レイテ島の中心都市タクロバン【拡大】
≪日系企業の工場全壊≫
フィリピンの軍当局者は11月11日、中部レイテ島の中心都市タクロバンなどを直撃した猛烈な台風30号で、少なくとも942人の死者が確認されたと発表した。うち844人がレイテ島のある東ビサヤ地区という。地元警察幹部は死者が推計「1万人」に上ると地元メディアに語った。
日本政府関係者によると、約100人の在留邦人がいるレイテ島で、自宅が被害に遭った邦人がおり安全な場所に避難。日本時間11日午後6時半現在、死傷者が出たとの情報はない。
油脂大手の不二製油は11日、レイテ島にある連結子会社、ニューレイテエディブルオイルの食用油脂の工場がほぼ全壊したと発表した。工場長を務める日本人駐在員にけがはなかった。約100人の現地従業員の安否確認を急いでいる。
警察幹部はタクロバンの被害状況について「台風30号が通過した地域の70~80%の家屋や建物が壊滅した」と述べた。地元メディアが伝えた。