欧州　厳戒クリスマスマーケット　華やぐ街に漂う緊張感 (2/3ページ)

　≪待ちに待った「メルヘンの世界」≫

　クリスマスマーケットは、１１月３０日に一番近い日曜からクリスマス前までの期間（４回の日曜日をはさむ）の「アドベント」（待降節）と呼ばれる時期に開かれる。「アドベント」とは「到来」を意味し、救世主イエス・キリストの到来を心待ちにする時期のことだ。ヨーロッパの教会では、アドベントの最初の日曜日からクリスマスの準備を始めるという。

　とくにドイツでは、ほぼ全ての都市でクリスマスマーケットが開かれ、大都市から小さな町までその数は２０００以上にも及ぶという。中でも、世界一有名で格式が高いとされるのが毎年２００万人が訪れるニュルンベルクのマーケットだ。

　城壁に囲まれ、まるで中世の都市に迷い込んだような雰囲気のニュルンベルクのクリスマスマーケットのメーン会場は、町の中央にある広場「ハウプトマルクト」。特産の焼きソーセージや有名なクリスマスのクッキー「レープクーヘン」などの名産品を味わうことができる。

＜フランクフルト＞　１３９３年、ドイツ国内で最初に開かれた歴史ある