6日に日米首脳会談 トランプ大統領「日本は重要な同盟国だ」

 

 トランプ米大統領が5日、公式実務訪問賓客として来日した。米空軍と航空自衛隊の施設がある横田基地(東京都福生市など)に大統領専用機で着陸後、米兵らを前に演説し「日本は極めて重要な同盟国だ」と述べた。安倍晋三首相は6日午後、トランプ氏と5回目となる首脳会談に臨み、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮への圧力強化を改めて確認。安倍政権が掲げる外交方針「自由で開かれたインド太平洋戦略」も議題とする。

 トランプ氏の来日は大統領就任後初めて。安倍首相は5日、官邸で「歴史的な訪問を歓迎する。日米同盟の絆をさらに確固たるものにしていきたい」と記者団に語った。「北朝鮮情勢をはじめ、国際的なさまざまな課題について、じっくりと時間をかけて話し合いたい」とも強調した。

 安倍首相はその後、霞ケ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)でトランプ氏を出迎えた。2人で昼食をとり、男子ゴルフの松山英樹プロとともにゴルフをプレーした。安倍首相は「難しい話題も織り交ぜながら、ゆっくりと突っ込んだ話ができた」と述べた。夜は両首脳夫人を交え、都内で夕食会を開いた。

 一方、トランプ氏は到着後の演説で、緊迫する北朝鮮情勢を踏まえ、「いかなる独裁者や体制、国家も米国の決意を侮るべきではない」と警告した。「われわれの自由を守るに際し、決して譲歩せず、動揺せず、ためらわない」とも語り、米国や同盟国を脅かす行為に対し断固たる措置をとる姿勢を強調した。

 日米同盟に関しては「米軍と自衛隊による取り組みが安全をもたらし、われわれを強くし自由にする」と述べた。

 また、トランプ氏は専用機内で記者団に対し、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定するかどうかについて「非常に近いうちに決断する」と述べた。今回のアジア5カ国歴訪中に発表し、北朝鮮の核放棄に向けた米国の決意を改めて鮮明に打ち出す可能性がある。

 6日の首脳会談は東京・元赤坂の迎賓館で行う。北朝鮮情勢では、引き続き国連安全保障理事会の制裁決議の厳格履行に向けて取り組むことを確認する。中国による東・南シナ海進出など地域情勢についても協議する。両首脳はその後、北朝鮮による拉致被害者家族らと面会する。同日午前は天皇、皇后両陛下がトランプ氏と会見される。