【CAのここだけの話♪】〈新婚旅行に行くなら〉世界を飛び回る私のおすすめ
SankeiBizの読者の皆さんにだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第19回は中東系の航空会社に日本人CAとして乗務3年目の渕上智佳がお送りします。
▽世界中を結ぶエミレーツ航空CAの1カ月
ドバイを拠点に世界150都市以上を結ぶエミレーツ航空。日本からは長い時で11時間ほどかかるため、お客様とお話する機会もたくさんあります。よく頂く質問で、「日本に住んでいるの?」と聞かれるのですが、エミレーツ航空のCAは全員ドバイベースでフライトをしています。
会社のマンションがドバイの様々な場所に建てられているので、そこで1~2人のクルーとシェアをしています。国籍を問わずに一緒に暮らす上で、時には文化の違いから意見が食い違うこともありますが、お互いに自国の家庭料理を作って一緒に食べるなど文化が違うからこそ知れることもたくさんあります。お互いが全く違うスケジュールでフライトしているため、1カ月全く会わない月もあります。
「日本人だから日本線ばかり飛ぶの?」という質問もよく頂きます。
こちらも全路線、国籍に関係なくフライトをしておりますので1カ月のスケジュールは世界地図を広げたような全く違った方面へのスケジュールになります。アメリカやオーストラリアなどの15時間前後のフライトになると2、3日間ステイできるのですが、だいたいのフライトでのステイ時間は24時間です。なので忙しい月は、1週間のうちに3カ国を訪れることも少なくはありません。
中東への日帰りフライトも含め、毎月6、7本ほどあります。フライトとフライトの間には2、3日のお休みがあるので毎月のフライト時間はおよそ100時間前後になります。
▽保安検査場でついうっかり…
フライトの2時間前に、ドバイの本社でブリーフィング(当日のフライトについてのミーティング)がありますが、フライト後はお客様が降機されて15分後には、私たちも空港で荷物をピックアップしている程すぐ降機するんです。オンオフがはっきりしているところが外資ならではだなと感じます。
スケジュールが調整しやすいところもエミレーツ航空で働く魅力の1つだと思います。
うまく調整すれば、ほぼ毎月5連休がつくれるので日本にも意外と頻繁に帰れます。同じ関西出身で東京に住んでいる友達よりも、ドバイにいる私の方が大阪に寄ることが多いくらいなので、「また帰ってきたん!」と言われることもあるぐらいです(笑)。
このお仕事をしていると、起きて今自分がどこにいて朝なのか夜なのかも分からない状態が時々あります。
プライベートで飛行機を利用した際のことです。保安検査場で手荷物に入っている液体と一緒にパソコンを取り出したのですが、すっかり取り出したことを忘れてそのまま気づかずに搭乗してしまいました。離陸前にパソコンを使おうとした際にやっと気づき、すぐに空港に連絡したので保管しておいて下さったのですが、毎便仕事の前にも保安検査場を通過して同じことをしているにも関わらず、こんな大きな忘れ物をしてしまいました。それからはいつも3度見ぐらいするようにしています。
▽新婚旅行におすすめしたい国や都市
最もよく聞かれる、「どこの国が1番良かったですか?」という質問について。
ショッピングを重視されるのか、壮大な自然を見に行きたいのか、または歴史ある建物や街並みを歩きたいのか、などによっておすすめできる国も大分変わってくるのですが、今回は私も実際に足を運んだ中から、個人的におすすめの新婚旅行先をご紹介します。
ローマやパリ、サントリーニ(ギリシャ)など、ガイドブックなどでもよく紹介される都市はロマンチックで、新婚旅行にもぴったりなのですがその他にもまだあまり知られていない美しい都市がたくさんあります。
まずおすすめしたいのがイタリアの世界遺産の街、チンクエ・テッレ。フィレンツェやミラノから電車でも行けますし、せっかくなので他の都市で数日滞在してから行かれるのも良いかと思います。5つの村からできているため村と村の間をハイキングすることもできますし、なんと言っても地中海ならではのゆったりとした時間が流れていて、街を歩くだけでも特別な気分になります。自然にも囲まれていて山と海両方を満喫できる場所です。食べ物も旅行の楽しみの1つだと思います。
イタリアでは、美味しくないレストランに入ったことがないほどどこもおいしく、ふだん他の国では数日すると日本食が恋しくなるのですが、イタリアでは意外と1週間くらいパスタとピザを食べ続けられます。
次におすすめしたいのがスイスのマッターホルン山麓にあるツェルマット。ここは大自然に囲まれたリゾート地として知られています。どこを見渡しても息をのむ程の壮大な景色。実は市街地は自治体の条例で電気自動車(EV)しか走れない決まりになっていて、市街地を走るのはEVと観光用の馬車のみ。そのせいか、空気も澄みきっています。
こちらもジュネーブから電車でのアクセスになるため少し不便かもしれないのですが、十分な日数がある方はぜひ訪れて頂きたいです。
その他にもドバイからの直行便でいけるベネチア、リスボンなどもおすすめです。
▽クリスマスならドイツも楽しい
11月中旬からクリスマス前にかけて行かれるのであれば、ドイツのクリスマスマーケット巡りも素敵かと思います。フライトで行く際にはクルーとお出かけするのですが、イルミネーションも豪華ですし、大切な方と行くとより一層お楽しみ頂けるのではないかと思います。
エミレーツ航空では事前にご予約頂ければ、ハネムーンケーキをオーダーして頂くこともできます。私たちも喜んで、機内でのサプライズさせて頂きます。
ご旅行に応じて、行ける範囲が限られてくるとは思いますが、少しでも参考になれば幸いです。
【プロフィル】渕上智佳
ふちかみ・ちか 神戸市出身。関西外国語大学卒業後、新卒でエミレーツ航空に入社。在学中にカナダへ3カ月留学。
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このコーナーはエアソルに登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。内容は随時更新します。エアソルはPR、商品開発、通訳、現地リサーチ、ライター業務等、現役CAの特性を活かせるお仕事を副業としてご紹介しています。
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