【CAのここだけの話♪】〈ドバイの日本愛〉多文化社会での祖国の人気を実感

 
山本梨紗さん
山本さん
山本さん。ローカルの友人とワールドカップ観戦
山本さん。マルタでクルーと観光
「YUi」のラーメン
山本さん。ヨルダン旅行の際に仲良くなった現地の方々

 SankeiBizの読者の皆さんにだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第34回は中東系航空会社の日本人CAとして乗務2年目の山本梨紗がお送りいたします。

 皆さんはドバイと聞いたらどんなイメージを思い浮かべますか?よくテレビなどで紹介されている世界一高い超高層ビル「バージュ・カリファ」、お金持ちの国、ゴールド、砂漠など、日本とは全くかけ離れた別世界のイメージがあるのではないでしょうか。

 実際私もこの会社に入社しドバイへ渡航するまでは同じようなイメージがあり、未知の世界でした。

▽オススメの日本食レストラン

 ドバイに来るまでは、アラブの人たちで溢れている場所を想像していました。ですが実際は様々な国の人たちがお仕事をしに来ていたり、観光をしに来ていたりと本当に多国籍な環境です。

 日本人の方も駐在、シェフ、医者などドバイでも様々な分野で活躍しておられます。こんな多国籍、多文化のドバイで日本のお店や日本食を見かけることがたくさんあります。

 特にどこでも見かける日本食レストランはどの人種にも人気があり、フライト中にも外国人クルーに「オススメの日本食レストラン、美味しいお寿司が食べれるお店を教えて」と聞かれることがたくさんあります。実際みんなが日本食に興味を持ってくれたり、とても嬉しいです。

 私が美味しいお寿司が食べたくなったら行くレストラン「TOMO」は日本人のシェフの方がいて、新鮮なお魚がたくさん並んでおり、寿司カウンターもあり、みんなにオススメしています。

 あとは意外とみんなラーメンが好きで、ハラルでイスラム教の方でも食べられる日本の味に近いラーメン屋さん「YUi」もオススメしています。

▽ダイソーが大人気

 お店に行くとカンドゥーラ(中東の男性が切る民族衣装)を着たアラブ人もたくさんいるのでローカルの人たちからも人気なんです。

 他にはダイソー、無印良品がモールに入っていて、日本のものはクオリティーがすごくいいからと外国人がよく買い物をしています。クルー同士の会話で「〇〇が必要なんだよ~」、「じゃあダイソーに行きなよ」という内容をよく耳にします。他にもお店がたくさんある中で根強い人気があるダイソー、これもやっぱり日本人として嬉しいです。

 あとはお土産にも喜ばれる「ROYCE」のチョコレートのお店もあり、最近では洋菓子店の「シャトレーゼ」もオープンして、ローカルの方たちで賑わっています。

 日本人人口がそんなに多くもないドバイで、日本のものがたくさんあり、またそれがとても人気だなんて、ドバイへ来るまでは想像もつきませんでした。

▽外国人クルーからも好評

 ドバイで生活していく上で、この仕事で世界中の人と関わる中で、正直、日本人でよかったと思うことがたくさんあります。

 フライトをしていてもクルー、お客様と国籍の話をすることがよくあります。「どこから来たの?」「何人?」とほぼ毎回同じ会話をします。私が「日本人です」と言った時のみんなさんの反応がとってもいいんです! 「日本人! 大好きだよ~」と言ってくれたり、日本の文化についてすごく褒めてくれたり、いつか行ってみたい国と言ってくれたり、日本人のイメージ、かなりいいです。

 日本人が目上の人をリスペクトするところ、フライト終わりの機内でさえすごく綺麗なところ、様々な面で外国人クルーからもいいイメージを持ってもらっています。

 ドバイで生活しているとアラブ人と関わる機会が多々あります。会話をしているとアニメが好きな人がたくさんいます。ドバイでアニメのイベントが開かれたりするくらいです。日本へ旅行に行ったことがある人、日本語を勉強中の人もいます。

 私のアラブの友達も日本が大好きで日本の文化についても詳しく知っています。

▽日本人で本当によかった!

 ドバイにいる時などたまに、日本人と言っただけで、みんなが優しくなったりすることがあるくらいなんです。

 ドバイの空港のアライバルの税関で日本のパスポートを出すと、「日本人なんだね~、こんにちは」と言ってくれたり、会話をしてくれたり、日本から遠いドバイでもこのようにみんなが優しくしてくれて、日本人でよかったなと本当に思います。

 ドバイと聞くと、未知の世界というイメージがあると思いますが、日本のお店もたくさんあり、日本人をとても温かく迎えてくれるところですので、ぜひドバイでの日本の人気を実感しに、またドバイを楽しみに来てみてください。

【プロフィール】山本梨紗

 やまもと・りさ 高校時代にニュージーランドへ一年間留学、関西外国語大学在学中にエミレーツ航空へ入社後、大学を卒業し、現在は客室乗務員として、世界中のフライトを担当。趣味はフラダンス、好きな国はイタリア、南アフリカのケープタウン

 このコーナーはエアソルに登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。内容は随時更新します。エアソルはPR、商品開発、通訳、現地リサーチ、ライター業務等、現役CAの特性を活かせるお仕事を副業としてご紹介しています。

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