【動画あり】レクサスの高級スポーツボートを試乗してわかったマリン事業進出の狙い (3/3ページ)

  • 三河湾を駆ける「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」。流麗なフォルムが美しい
  • 操縦席の右手にスロットルレバー、左手には安全な離着岸を可能にするジョイスティック
  • 「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」の操縦席と、ラグナマリーナの景色。周囲は高級マンションが立ち並ぶ
  • ガラス張りの床下からのぞく2基のエンジン。実はレクサスの高性能車「RCF」や「LC」と同じ5リッターV8エンジンを船舶用にチューニングして搭載している
  • 操縦席にタッチ式の24インチディスプレイを採用した、統合インストルメントパネル
  • 品のあるキャビン。天窓やU字型ソファ、ブラックガラスのフローリングが特徴だ
  • 天窓の「L」のロゴは、光が入ることでフローリングにも映し出される
  • 木材をふんだんに使用したWC兼シャワールーム。シャワーは高級ホテルに多いオーバーヘッドタイプだ
  • 船内のシンク
  • 「和」を意識したインテリア(撮影・大竹信生)
  • ミラーの中にライトが…(撮影・大竹信生)
  • オープンデッキのシートは前向きにも横向きにも座れるユニークな“ギザギザ”の形状を採用している(撮影・大竹信生)
  • 最高速度は43ノット(約80キロ)に達する
  • ラグナマリーナとレクサスボート。写真のようにハッチから顔を出すこともできる
  • 「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」の操縦席。その右にはキャビンにつながる階段がある
  • 三河湾を疾走する「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」
  • 波を切り裂く「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」
  • 三河湾を駆ける「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」
  • 船首に踊る「LEXUS」の文字
  • ヨットハーバーで給油中の「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」(撮影・大竹信生)
  • 「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」の操縦席(撮影・大竹信生)
  • 船首に輝く「LEXUS」の文字(撮影・大竹信生)
  • 「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」の操縦席
  • ハーバーに戻り給油する「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」
  • 高みの見物…防波堤に一列に並ぶカモメの群れ(撮影・大竹信生)
  • 市販に向けてレクサスが開発を進める60フィートクラスのボート(イメージ画像)


 気になる市販モデルは…

 さて、ここまで読まれた方はレクサスボートの発売時期が気になることだろう。トヨタ自動車マリン事業室長の上田孝彦氏によると、発売に関する問い合わせは増えており、豊田章男社長からは「いつまでコンセプトなんだ」と発破をかけられているそうだ。上田氏によると、市販第一号モデルは今回試乗した42フィートから大幅にサイズアップした60フィートクラスで開発を進めているという。「十分な居住スペースを確保しつつ、オーナー自ら操船して『走る』ことを楽しめる上限を考慮すると、60フィート前後がベストだと考えています」。

 船体を大型化しても革新的なレクサスデザインは積極的に取り込むという。「これまでの大型クルーザーはどれも角ばっていました。(レクサスとしては)安全面を担保しながら、スポーティーで流麗なラインをいかに落とし込むかがポイントになります。ユーザーが望むものに近い実用性とデザイン性をバランスさせて勝負します」。

 具体的な発売時期や価格の明言は避けたが、「忘れられては意味がない。購入を検討している人が待てるくらい、可能な限り早く出すことを意識して取り組んでいます。市場の適正価格を視野にレクサスの思想も入れて、戦える値段を考えています。社内でも期待は高いです」と腕を撫す。

 レクサスの「優雅な空間」を持ち出す

 2016年にメルセデス・ベンツがラグジュアリーボートを発表。英国のアストン・マーティンも同時期にパワーボートをお披露目した。18年には潜水艇のローンチも予定するなど、高級車ブランドによるマリン事業進出は活発化している。ブランド信念の一つに「新たな驚きの創造」を掲げるレクサスも、クルマにとどまらない活動に手を広げることで、「驚き」の体験領域の拡大を狙っている。

 レクサス車をマリーナにとめて、そのまま海へ-。筆者がボート試乗を通じて感じたのは、ユーザーが「レクサスの世界観」を陸から海へ持ち出せるようになったということ。これまでレクサス車が提供してきた「驚き」や「おもてなし」を海の上でも体験できるという選択肢ができたのだ。勝手な想像だが、そのうち家や家電、ベビーカーからプライベートジェットまで、レクサスブランドに囲まれた生活が富裕層にとって当たり前になるかもしれない。レクサスのような自動車ブランドは「ライフスタイルの総合プロデューサー」として、クルマを中心に人々の暮らしをより豊かにデザインするポテンシャルを秘めていると思っている。ひょっとすると、今回動きだした「レクサスの提案するマリンライフ」はその一部に過ぎないのかもしれない。