【試乗インプレ】狭い、酔う、でも楽しい! レクサスのレーシングカーで豪雨の富士を激走 (1/5ページ)

  • 雨の富士を走行する筆者運転のレクサス「RC F GTコンセプト」
  • レクサスRC Fの走行性能をさらに引き上げた「RC F GTコンセプト」
  • 「RC F GTコンセプト」の運転席
  • ピットガレージにたたずむレクサスの「RC F GTコンセプト」。メカと話をする大嶋和也選手(白のスーツ)
  • レクサスの「RC F GTコンセプト」で富士のメインストレートを疾走する一般参加者
  • 大嶋和也選手が操縦する「RC F GTコンセプト」に同乗したが、1周で車酔いしてしまい緊急ピットインする羽目に…
  • 天井裏のバーをつかみながらロールケージを乗り越え、バケットシートに滑り込む。足元は相当狭い
  • この姿勢で乗り込むには体幹の強さも必要。ヘルメットをかぶった頭をぶつけずに乗るのは至難の業
  • フルバケットシートと5点式シートベルト
  • ロールケージに守られたキャビン
  • 市販車とは明らかに異なるコックピット
  • ウインドー越しにロールケージが見える
  • エンジンを始動するときは①写真の赤いレバー(サーキットブレーカー)を時計回りに回す②その下のイグニッション(トグルスイッチ)をONにする③メーターパネル横のエンジンボタンを押す
  • レース用ブレーキ(キャリパ、ディスク、パッド)と300/680R18サイズのスリックタイヤ
  • 大きなダウンフォースを発生するレース用のリヤウイング
  • 左右4本出しのマフラー
  • 右リヤの給油口
  • ガレージに並ぶレクサスの「RC F GTコンセプト」
  • 溝がないスリックタイヤ(上段)とレインタイヤ
  • 一般参加者のために用意されたヘルメットやインカム
  • カーボン製のドア。重量はおそらく5キロ前後のはず
  • 富士スピードウェイのピットガレージにたたずむ、レクサスの「RC F GTコンセプト」
  • タイヤハウス内の熱を逃がすエアアウトレット
  • レクサスの「RC F GTコンセプト」はエアジャッキを搭載。圧縮窒素を入れて持ち上げる
  • ピットでタイヤ交換を行うメカニック
  • ピットでタイヤの着脱を行うメカニック
  • レクサスの「RC F GTコンセプト」はエアジャッキを搭載。タイヤ脇の差込口から圧縮窒素を注入して車体を持ち上げる
  • フロント部には整流効果とダウンフォースを発生させるカーボン製スポイラーとカナードを装着している
  • レクサスの「RC F GTコンセプト」に乗り込む一般参加者(オフィシャル写真)
  • 雨の富士を駆けるレクサスの「RC F GTコンセプト」
  • レーシングスーツに着替えた筆者。ささっと自撮りしたが、レクサスのスタッフさんに撮ってもらえばよかった…
  • 車幅とほぼ同じ長さの大型リヤウイング。まるでスーパーGTのマシン
  • 大きく張り出したフェンダー。資料上のタイヤ幅は280ミリ(別の写真の通り300ミリを履いた展示車両もあった)
  • 軽量・高剛性のカーボンボンネット
  • レクサスの「RC F GTコンセプト」
  • レクサスの「L」がモチーフのテールランプと、大きく張り出したリヤのフェンダー
  • 「RC F GTコンセプト」の3眼ヘッドランプと「L」字のポジションランプ
  • ドア開口部にもロールケージを組んでおり、バケットシートの縁も高いため、車両への乗り込みは非常に困難
  • ダッシュボードの造形以外、ベース車のRCFと類似するものは何一つない
  • フルバケットシートと5点式シートベルト。ドライバーの肩越しに車内を冷却するクーリング用パイプも見える
  • カーボンボンネットとエアアウトレット
  • エンジンを始動するときは①写真の赤いレバー(サーキットブレーカー)を時計回りに回す②その下のイグニッション(トグルスイッチ)をONにする③メーターパネル横のエンジンボタンを押す
  • スーパーGTの“最速男”と呼ばれる立川祐路選手
  • 車幅とほぼ同じ長さのリヤウイング
  • カーボンパーツの採用で軽量化を図っている
  • カーボン製ボンネットと「LEXUSF」の文字
  • 筆者が着用したフルフェイスのヘルメット、グローブと、衝突時に首を保護する(HANS)ハンス
  • レクサスのイベントに参加したドライバーのみなさん(右から)立川祐路選手、石浦宏明選手、大嶋和也選手、国本雄資選手、片岡龍也選手、中山雄一選手
  • こちらはレクサスのスーパーカー「LFA」。2年前に運転しましたが、今回はプロドライバーとの同乗のみ
  • こちらはレクサスのスーパーカー「LFA」。2年前に運転しましたが、今回はプロドライバーとの同乗のみ


 今週の試乗インプレは、霊峰富士を望む高速テクニカルサーキット「富士スピードウェイ」が舞台だ。ヘルメットとレーシングスーツに身を固めて乗り込んだのは、高性能クーペ「RC F」をベースに開発したレクサスのレーシングカー「RC F GTコンセプト」。このマシンは「レース経験のない人でも扱えるレーシングカー」をコンセプトに開発された。時折、大粒の雨が激しく路面をたたく富士のメインコースで、ドライブパフォーマンスを確かめてきた。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz)

 RC Fを進化させたレーシングカー

 ピットガレージからメインストレートに目をやると、1台のレーシングカーが爆音を轟かせながら一瞬で走り去っていった。大砲から発射された弾丸も斯くや、というほどの猛烈な速度感。実はスーパーGTに参戦する現役プロドライバーが、筆者がこれから運転するRC F GTコンセプトのウォームアップ走行を代わりに行っているのだ。

 今回の試乗はレクサスに誘ってもらう形で実現した。一般参加者を対象に定期的に開催される「レクサス・アメージング・エクスペリエンス」というイベントの前日に、メディア向け試乗会が行われたのだ。筆者がこのイベントに参加するのはこれが2回目。前回はスーパーカーの「LFA」など複数の市販車を運転したが、RC F GTコンセプトに乗るのは初めてとなる。

 RC F GTコンセプトは、ベース車両のRC Fを300キロほど軽量化して車重1493キロとし、パワーウェイトレシオを3.75キロ→3.13キロに改善して動力性能を引き上げたマシン。さらにウイングやスポイラーなどのエアロパーツを装着して空力性能を向上させ、車内にアルミパイプを組み合わせたロールケージと呼ばれる補強フレームを張り巡らせて剛性もアップ。レース用ブレーキを装着した足回りに極太スリックタイヤ(溝のないタイヤ)を履かせた正真正銘のレーシングカーとなる。477馬力/7100rpmを発生する5リッターV8自然吸気(NA)エンジンや8速ATのトランスミッションはRC Fと同じユニットを流用することで、レース経験のない人でも運転しやすいマシンに仕上げてあるという。ただし、ベース車両と近似性があるのはこのパワートレインのみだ。

とにかく狭いコックピット