【試乗インプレ】四輪操舵で「スポーツ性&快適性」両立 ルノーの新型「メガーヌGT」 (1/5ページ)

  • ルノーの新型「メガーヌGT」
  • 余計な肉を削ぎ落したボディが見事な陰影感を演出する。ボディカラーはブルーアイロン
  • 大きく張り出したフェンダーと、横に長いリヤランプでスポーティーさを演出している
  • 「Cシェイプ」のデイライトを採用したヘッドランプ周り
  • 1.6リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。205馬力を絞り出す
  • フードはボンネットダンパーを採用
  • すべて開けた状態のメガーヌGT
  • すべて開けた状態
  • やっぱり気になる!?撮影中に“偵察”に来たVWゴルフ「R」。メガーヌの周りをぐるりと1周して去っていった
  • シルバーのミラーと「ルノー・スポール」のバッジ
  • マフラーとディフューザー
  • よーく見ると、ホイールの左下に薄っすらと「GT」のロゴが入っている。225/40R18
  • 「C」字のデザインが特徴のLEDヘッドランプ
  • LEDの帯を階段状に奥行きを持たせた、3Dリヤランプ
  • 奥行きのあるLEDリヤランプ(公式HPより)
  • 大きなロザンジュ(ひし形)のエンブレムと「GT」のマーク
  • 日本人デザイナーが手掛けたインテリア
  • スポーティーな外観から一転、インテリアは意外にも上質で落ち着きがある
  • アイフォーンを接続して「アップルカープレイ」を起動。ナビはこれで十分だが、電波状況は気になる(長沼貴宏撮影)
  • アルカンターラのスポーツシート。ヘッドレストにはルノー・スポールのチェッカーマークが刺繍されている
  • 後部の居住スペースは、足元を中心に先代よりも広くなった印象。全高が低いにもかかわらず、頭部周辺に窮屈さはない
  • リヤシートももちろんアルカンターラ素材を使用している
  • 後席のドリンクホルダー付アームレスト
  • 後席のエアコン吹き出し口
  • ソフトパッドで覆ったドアトリム。ブルーのオーナメントが映える
  • シンプルで落ち着きのあるインパネ、コンソール周り
  • ややスカスカ感のあるインパネ周り。日本仕様は横向きのモニターを配しているが、本国フランス仕様はここにタテ型の大きなモニターが組み込まれている
  • 本国フランス仕様のメガーヌGTは、タテ型の8.7インチモニターを使用している(公式HPより)
  • センターコンソール周辺。短めのシフトレバーで1クラス上の雰囲気を演出しているという
  • 新型メガーヌは電動パーキングブレーキを搭載
  • トランスミッションは湿式の7速EDCを搭載
  • ラバーグリップ付のアルミペダル
  • ブルーステッチを施した3点スポークのレザーステアリングは、手に馴染むナパレザー製。GT専用の青いエンブレムが光る
  • 7インチのフルカラーTFTメーター。走行モードによってテーマカラーが変わる(写真はスポーツモード)
  • パドルシフトのレバー
  • 日本人が手掛けたメガーヌGTのインテリア
  • シャッター付きカップホルダーと、ハンズフリーカードキー
  • メガーヌGT
  • メガーヌGT
  • メガーヌGT
  • メガーヌGT
  • メガーヌGT
  • メガーヌGT
  • 「ルノー・スポール」のロゴが入ったクロームのキッキングプレート
  • 搭降載時にバンパーの高さが気になるかもしれないが、ラゲージは実用性を備えた大きさだ
  • 開口部地上高が75センチと高いため、ラゲージスペースは掘ったように深さがある。
  • 6:4分割可倒式シートのアレンジ
  • リヤランプを比較(上:ウインカー点灯)(中:ウインカーとブレーキランプ点灯)(下:ウインカー、ブレーキランプ、バックランプ点灯)
  • 新型メガーヌの外観を先代(下)と比較
  • 新型メガーヌの外観を先代(下)と比較
  • 新型(上)と先代メガーヌのインテリアを比較
  • 東京モーターショーに登場した新型メガーヌR.S.と、ルノーのF1マシン
  • 東京モーターショーに登場した新型メガーヌR.S.
  • 現行型「メガーヌR.S.」。来年には日本でも新型が発売されるはず?
  • 途中、ネストイン箱根で昼食をいただく
  • ネストイン箱根で食べた和牛ハンバーガー
  • ネストイン箱根で食べたガトーショコラとシャーベット
  • 箱根の池ではニジマスが泳いでいた


 フランスのルノーが11月9日に、4代目となる新型メガーヌを日本市場に投入した。今回試乗した「メガーヌGT」(以下GT)というグレードは、同社のスポーツ部門ルノー・スポールがコーナリング性能の向上を目指して開発した四輪操舵システム「4コントロール」と専用シャシーを組み合わせ、欧州の過酷なワインディングを走り込んで鍛えた高性能ハッチバック。木々が色づき始めた箱根の屈曲路でさっそくドライブフィールをチェックしてきた。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz)

 進化したトランスミッション

 メガーヌが約9年ぶりにフルモデルチェンジした。今回発売されたのはハッチバック2車種(GTと格下のGTライン)と、全長とホイールベースを伸ばしたスポーツワゴンタイプ(スポーツ・ツアラーGT)の計3モデル。筆者が試乗したGTは、来年の投入が予定されている最高峰モデルのホットハッチ「メガーヌR.S.」に次ぐ走行性能を有するハイパフォーマンスモデルという位置づけとなる。

 初めにGTの主要諸元を紹介しておこう。サイズは全長4395×全幅1815×全高1435ミリ。VW・ゴルフやプジョー・308といったライバルよりもさらにロー&ワイドなボディが、一段とスポーティーな雰囲気を醸し出す。ホイールベースは2670ミリ、トレッドはワイドな1575ミリで、車重は1430キロ。パワートレインは1.6リッター直4ガソリンターボエンジンに7速EDC(AT)を組み合わせており、205馬力/6000rpm、280Nm/2400rpmを絞り出す。駆動方式は前輪駆動(FF)で、225/40R18のタイヤを履いている。

 まずは走行モードを「ニュートラル」(いわゆるノーマル)に設定して芦ノ湖周辺を目指した。走り出しは筆者の勝手な予測に反して非常にスムーズで、ブレーキやハンドルにこれといった癖もない。実は以前、先代メガーヌを試乗したときに、発進時や停車時にEDCがギクシャクする感じやドライバーの感覚といまいちシンクロしないブレーキの扱いづらさ(踏み始めは緩く、中ほどからぐっと強くなる)が目についたこともあり、今回のGTに対してやや訝しげな気持ちで乗り込んだのだが、低中速の走行で試す限り快適性はしっかりと改善されているようだ。とくに新開発の7速EDCは変速ショックを潤滑油で逃がす湿式を採用したことで、滑らかさを欠く従来の乾式から走行フィールが大きく進化していると感じた。

「早く行かせろ!」…注目の走行パフォーマンス