【CAのここだけの話♪】〈機内で必須!〉快適に過ごせるお役立ちアイテム教えます

2018.4.1 13:00

 Sankei Bizの読者の皆さんにだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第24回は中東系の航空会社に日本人CAとして乗務4年目のディーエル恵梨香がお送りします。

▽機内が苦手でも快適に過ごすために

 旅行は好きだけど飛行機に乗るのが苦手、旅行に行く醍醐味は飛行機に乗ってサービスを受けること、飛行機に乗りすぎて今では何も思わないなど、飛行機に対する思いは様々なことと思います。

 幼少期は何も考えずに飛行機に乗ることが大好きだった私ですが、月に100時間以上乗務することが当たり前となると、毎回楽しんでばかりはいられません。機内の乾燥に参ったり、時には気流の悪さで体調が優れなかったりなど、困った経験も数え切れないほどあります。

 それでも海外旅行が趣味の私は、休暇中も飛行機に乗ることはたくさんありますし、次第に何があったら快適に過ごせるのかを考えるようになりました。

 まずフライトに行くときに私が最初に考えるのはフライト時間です。2、3時間の短いフライトは、毎月14時間以上のロングフライトで乗務する私からするとすごく短く感じますし、サービスを受けたらもう着陸なんてこともよくありますよね。

▽機内持ち込み、私が欠かさず持っていくアイテムは…

 乗務フライトで私が欠かさず持っているものは、リップクリーム、ハンドクリーム、サニタイザー、目薬、ボールペン、口紅、デンタルフロス、この7つのアイテムは常にポケットに入っています。

 機内はとても乾燥しているので、リップクリームは必需品。ご搭乗されたお客様にも「リップクリームはないか」と聞かれたことは多々あります。ボールペンは、入国審査用紙などを記入する時に便利です。日本では空港にペンが置いてあるのは当たり前ですが、外国にいくとその当たり前がないことはよくあります。

 「デンタルフロス?」、と不思議に思う方もいらっしゃると思いますが、短いフライトで歯を磨く時間のない時やサービスに追われてなかなか手が空かない時に、さっと使えるので私は愛用しています。もちろん歯磨きの後にも使えますよね。

 それ以外に私がお休みの時に飛行機を利用する際は、スマートフォンの充電器、イヤホン、100円均一や無印良品などで売っている粘着クリーナー(ローラータイプのもの)、チューインガムは必ず持ち込みます。イヤホンは機内で配られるもの以外に、ご自身のものも差し込み可能です。粘着クリーナーは、たまに機内にあるブランケットの毛玉がついてしまった時など予想外の事態に便利です。

▽長時間フライトを克服するには?

 さて、フライト時間が7時間以上になると話は変わってきます。映画が2本観られるだけではなく、右をみても左をみても隣に人がいるようなフルフライトですと、正直居心地はよくはないですよね。

 私が機内に入ってから、まず始めにすることはスリッパへの履き替え。スリッパは機内で配られない航空会社もありますので、ご自身で使い捨てタイプのものを持ち込むと大分違います。女性でむくみが気になる方は、履き替えるだけではなくメディキュットを履くのも一つのむくみ対策です。

 私がロングフライトで愛用しているのは、ウェットシートが入るタイプのマスク。アジア人があまり乗っていない国際線のフライトですと、マスクをしている人は基本いないので不思議な目で見られることもありますが、周りを気にしないのがポイントです。乾燥している機内では、マスクがあるのとないのではかなり変わってきます。目隠し用のアイシェードが必需品の方はどちらかを選ぶ必要が出てきますね。

 また、水分補給も欠かさずすることを強くお勧めします。喉が渇いているけど、CAに頼みづらいなどの経験はございますか? 私は他社便を利用する際は、機内に入る前に必ずペットボトルのお水を買います。出国手続きの手荷物検査を終えてから搭乗するまでの間に購入したペットボトルは機内に持ち込めます。ペットボトルや水筒を持っていると、私たちも継ぎ足すことができるので便利です。

 また、お手洗いを利用することが多い方、毎回隣の人に席を外してもらうのが申し訳ないという方は通路側の席を選択するのも一つの手です。チェックインカウンターで通路側の席が空いているか確認すると長時間のフライトも過ごしやすくなるかもしれません。

▽機内で体調を崩したら?

 慣れない環境、機内で体調を崩すことは珍しいことではありません。具合が悪くなってしまって参ったという時は、すぐにCAに声をかけましょう。 気流が悪い中を飛んでいて飛行機酔いをしてしまったり、脱水症状になったり、気圧の関係でお腹が張ってしまったり、旅行疲れなど原因は沢山考えられます。お薬を持参して対処するのも手ですが、まず大事なのは、先ほども書いた水分補給です。

 次に、私が機内にたまに持ち込むものは小腹が空いた時用のスナックです。最近人気のあるナッツ類、カットフルーツ、おにぎりやサンドイッチなどを持参することもあります。機内食があまり好きじゃない、それだけでは足りないという方におすすめです。

 また、長時間フライトですと睡眠をとることも非常に大事です。国内線などの短いフライトですと、慣れている方は新幹線のように利用されていると思いますが、国際線となると時差もありますし、知らずと体は負担を感じています。

 飛行機で寝つきが悪い、時差であまり眠れないという時、私はカモミールティーやルイボスティーを飲むことがよくあります。カモミールティーはリラックス、鎮静効果があるだけでなく、安眠効果もありクルーの中ではとても有名です。

 また、ルイボスティーはむくみ、冷え、貧血などに効果があり、カモミールティーと同じように胃腸などの消化器官の症状を和らげる効果もある優れものです。紅茶の種類が機内になさそうであれば、ご自身でティーバッグを持参し、さ湯を頼んで飲むこともできます。

 私が今回紹介させて頂いたアイテム以外にも、「自分だったら絶対これが必要」というものは人それぞれあると思います。日ごろの習慣を少し思い出して、機内でもリラックスして過ごせるよう一工夫すると、飛行機での移動が苦手な方も少し快適に過ごせると思います。

【プロフィル】ディーエル恵梨香

 でぃーえる・えりか アメリカ・テキサス州生まれ。幼少期はオランダと日本で過ごし、大学時代にアメリカカリフォルニア州で留学を経験。立教大学卒業後、アラブ首長国連邦国営、首都アブダビをベースとする航空会社に勤務。海外旅行が趣味で、常務フライト以外でも海外にいくことが多く世界各国の観光を楽しんでいる。

 このコーナーはエアソルに登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。内容は随時更新します。エアソルはPR、商品開発、通訳、現地リサーチ、ライター業務等、現役CAの特性を活かせるお仕事を副業としてご紹介しています。

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