イエメンのサレハ前大統領殺害か 反政府勢力で内紛
中東のテレビ局アルジャジーラは4日、内戦が続くイエメンのサレハ前大統領が同国のイスラム教シーア派系武装組織「フーシ派」に殺害されたと報じた。サレハ氏側近の話としている。サレハとフーシ派はハディ暫定政権に対抗するため最近まで反政府勢力として連携してきた。イエメン情勢は反政府勢力の内紛で一層混乱を深めた。
イエメン内戦は、イランがフーシ派、サウジアラビアがハディ暫定政権を支援し、代理戦争に陥っている。サレハ氏はサウジとの和平交渉に乗り出すなどし、11月末にフーシ派と衝突。サレハ氏が今月2日にフーシ派を批判したことで両者間の亀裂が決定的となった。
フーシ派は首都サヌア中心部にあるサレハ氏の自宅を爆破。アルジャジーラによると、サレハ氏がサヌアから脱出を試みた際にフーシ派に捕まり、サヌア南方で殺害されたという。フーシ派系テレビは頭部を損傷し、死亡したとみられるサレハ氏が運ばれる姿を放送した。(共同)
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