「戌笑う」2018年 米国、欧州、北朝鮮…相場は海外情勢を注視

 
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 2018年の干支(えと)は「戌」だ。株式相場の格言では「戌笑い」とされ、一段の株価上昇に期待がかかる。

 「企業業績は基本的に堅調に推移するとみられ、日経平均株価は18年末に2万5000円程度、業績が想定以上に良ければ2万6000円程度まで上昇する可能性もある」。ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストはこう語る。

 また、野村証券は今月28日、18年の平均株価の見通しを上方修正。年末は2万5500円とした。

 円相場は「引き続き円安ドル高が見込まれ、1ドル=109~121円で推移する」と、みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは予想する。「米国の方が日本よりも景気の勢いが強い上、利上げ局面にある米国と金融緩和が続く日本では金融政策の方向性が異なる」との理由だ。米国を中心に世界経済の底堅さが続きそうだが、株価の根幹をなす日本の企業業績に加え、海外のリスク要因にも目が離せない。

 米国は秋の中間選挙が焦点。与党の共和党が上下両院のいずれか、または両院で多数派を失えば、トランプ政権の政策運営が険しさを増して、米株安や円高ドル安の圧力が強まりそうだ。

 欧州では、スペイン・カタルーニャ自治州の独立問題に加え、春のイタリア総選挙や、難航するドイツの新政権樹立協議、さらに英国の欧州連合(EU)離脱交渉の進み具合が注目される。

 相場の重荷となっている朝鮮半島情勢も、懸念材料としてくすぶり続けそうだ。

 企業業績は全体として好調だが、17年は上場企業の不祥事が続発した。法令順守を重視する海外投資家の間で企業統治が不十分との評価が定着すれば、株価への影響は避けられない。(森田晶宏)