米、対イラン制裁を検討 デモは「自然発生的な民衆蜂起」

 

 【ワシントン=加納宏幸、ニューヨーク=上塚真由】国内各地でデモ鎮圧に乗り出すイラン政府に対し、米国が独自制裁の検討を始めたほか、国連安全保障理事会でこの問題を討議する姿勢を示した。トランプ米大統領は2日、「イラン国民がついに残忍で腐敗した政権に対して行動を起こした」とツイッターで書き、国際社会でのイラン包囲網形成や制裁などの圧力強化を通じ、外国の民兵組織支援や弾道ミサイル開発を続けるイランの行動を改めさせる考えを示した。

 米国務省のピーク次官補代理(イラク・イラン担当)は1日、米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)のインタビューで、反政府デモに対する「暴力」の責任を取らせるため、取締などでイラン国民への暴力に関わった個人や団体への「制裁を含むさまざまな選択肢を検討している」と述べた。

 ヘイリー米国連大使も2日、「われわれは沈黙してはならない」と述べ、安保理と国連人権理事会で、この問題を討議する緊急会合の開催を求めていく考えを示した。ヘイリー氏は反政府デモについて「長年にわたって虐げられた人々が独裁者に立ち向かっている実態だ」と指摘した。

 国務省のナウアート報道官も同日、「イラン国民がソーシャルメディアにアクセスして自由に発言できるようにすることを望む」と述べ、国民のアクセスを制限していると伝えられているイラン当局を牽制(けんせい)。サンダース大統領報道官も同日、反政府デモは、国内の物価上昇の一方で外国の民兵組織を支援する政権に怒りを表明するため「勇敢な市民により組織された自然発生的な民衆蜂起」であると位置付け、国際社会にイラン国民への支持を呼びかけた。

 トランプ氏は今月、イラン核合意で解除された独自制裁を再開するか決めるが、サンダース氏は「大統領はまだ最終決定をしていない。全ての選択肢がテーブルの上にある」とした。