米、パキスタン支援凍結か 「テロリストの隠れ家」圧力強化へ

 

 【ワシントン=黒瀬悦成】サンダース米大統領報道官は2日の記者会見で、トランプ大統領がパキスタンを「テロリストに隠れ家を与えている」と批判したことに関し、「パキスタンはテロ阻止に向けもっとできることがある」と述べた上で、「24~48時間以内」にパキスタン政府に対して何らかの圧力強化措置を打ち出すことを明らかにした。

 サンダース氏は具体的な措置の内容は明確にしなかったが、ヘイリー国連大使は同日、国連本部での記者会見で、米政府がパキスタンに対する2億5500万ドル規模の支援凍結に踏み切ると警告。「パキスタンは長年にわたり、米国と連携する一方、アフガニスタン駐留米軍を襲うテロリストをかくまうという表裏のある行動をとってきた」とし、「これは明白な反逆行為だ」と非難した。

 トランプ政権は、アフガンでの戦況が一向に好転しない要因の一つとして、パキスタン軍情報機関「統合情報部」(ISI)を中心とする軍や政府の一部勢力が、アフガンをイランとの緩衝国家として自国の影響下に置きたい思惑から、アフガンのイスラム武装勢力への支援をやめようとしないためだと分析。昨年8月に発表した南アジア戦略でパキスタンとの対テロ連携強化を最重要課題に掲げている。

 ただ、米国の南アジア専門家の間では、パキスタンとの関係を極端に険悪化させればアフガンでの米軍の掃討作戦は一層困難に陥るとして、強硬措置には否定的な見方が強い。

 また、米パ関係の悪化に乗じて中国がパキスタンに接近し、中国がインドを除く南アジア諸国やインド洋で影響力を拡大させる恐れも指摘されている。