「東京に本社」の日用雑貨チェーン、平壌店オープンで国連調査 実質的には中国経営

 

 【ニューヨーク=上塚真由】「東京に本社を置くブランド」として世界展開する日用雑貨チェーンが昨年4月に北朝鮮に進出した際、ぜいたく品の輸出を禁じる国連安全保障理事会の制裁決議に抵触する恐れがあるとして、国連の調査を受けていたことが5日、分かった。安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの年次報告書で明らかになった。

 日用雑貨チェーンは、名創優品が展開する「メイソウ」(英語名・MINISO)。同社のホームページでは、日本人デザイナーと中国人の企業家が2013年に共同で設立し、「日本から歩み出し、海外市場に進出して、4年で世界2600店以上を出店した」などと説明している。

 報告書によると、同社は昨年1月に日本人デザイナー、中国人の企業家のほか、北朝鮮側の担当者も出席して調印式を実施。4月に北朝鮮・平壌店をオープンさせた。

 ただ、専門家パネルは、同社がホームページで紹介する化粧品やイヤホンなど商品の一部が、「安保理制裁決議の『ぜいたく品』とみなされる可能性がある」と指摘。ぜいたく品の禁輸品目は各国政府が独自で規定しており、日本政府は化粧品、イヤホンなどを対象としているためだ。

 同社は、専門家パネルの調査に対し、北朝鮮で販売されている製品は日本製でなく、平壌店を含む海外のフランチャイズ展開は中国の事務所で担当していると主張。調査後、同社のホームページから日本の本社とする住所が消え、平壌店の商品は異なる名称に変わったという。

 関係者は、同社は実質的に中国で経営されているが、海外では「日本ブランド」を前面に打ち出したマーケティングを行っていると指摘している。