中国初の無人実験室、2日にも地球落下へ 「制御不能で大気圏突入」指摘も
【北京=西見由章】中国有人宇宙プロジェクト弁公室は31日、中国が独自の有人宇宙ステーション建設に向けて2011年に打ち上げた初の無人宇宙実験室「天宮1号」が4月2日頃、大気圏に再突入すると発表した。誤差は前後1日という。一方、米政府とともに宇宙事業を展開する「エアロスペース・コーポレーション」のサイトは、再突入の時間を日本時間2日午前5時半頃(誤差は前後8時間)と予測している。
中国の同弁公室は「天宮1号の大部分は大気圏で燃え尽き、地上に危害を与える可能性は極めて小さい」と発表。燃え残った残骸が人口の密集地域に落下する可能性も非常に低いとしている。エアロスペースのサイトも残骸が人体に危害を与える可能性は極めて低いとする一方、「制御された再突入ではなさそうだ」と指摘し、残骸が落下する地点は依然として不明だと言及している。
場所と時間によっては天宮1号が落下、燃焼する様子が地上から数十秒間にわたって観測できる可能性もあるという。
天宮1号は中国が22年前後の完成を目指す宇宙ステーションの原型で、高さは10.5メートル、主要部分の直径は3.4メートル。打ち上げ時の重量は8.5トンだった。無人・有人宇宙船とのドッキング実験に成功し、16年3月に任務を終えている。
中国の専門家はこれまで「天宮1号への制御は継続している」とし、大気圏に突入後、残骸は南太平洋の指定地域に落下させると主張。一方、欧米の専門家からは、すでに燃料が尽きてコントロールを失っているとの見方が出ていた。エアロスペースは、燃え残った少量の破片には腐食性液体で毒性の強いヒドラジンが残留している恐れもあるとして注意を呼びかけている。
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