烏山頭ダム貢献、八田與一氏逝去76周年 台湾行政院長も追悼会出席
提供:ラヂオプレス台湾中央通信によると、台湾の頼清徳行政院長(首相に相当)は、台南県官田郷の烏山頭ダムで執り行われた日本人技師・八田與一氏逝去76周年追悼会に出席し、「過去に台南市長として、今日は行政院院長の肩書で追悼行事に参加した。日本と台湾の友情がますます強固になることを希望する」と述べた。
嘉南農田水利会はこのほど、烏山頭ダムにある八田氏の銅像エリアで追悼行事を執り行った。八田氏の一番上の孫の八田修一氏が複数の親族を伴って出席した。参会者は次々と銅像前に献花し、追悼の意を表した。
頼院長は「台南市民は七十余年間、八田與一氏の貢献に心から感謝してきた」と語り、「その過程では多くの問題、多くの人による妨害に遭遇したが、嘉南農田水利会と台南市政府は心からの感謝を表すため毎年、追悼会を執り行っており、後に日本の金沢市が加わった。私は過去7年間、台南市長を務めたが、毎年全市民を代表して八田與一氏への尊敬の念を表してきた」と指摘した。
頼院長は「行政院院長の公務は多忙だが、今日は困難を排して台南に戻って追悼行事に参加した。このことは、多くの人々と同様、私の八田與一氏に対する感謝の念が時間、空間または職務の変化によって変わるものではないということを表している」と強調。「行政院院長の肩書での参加によって、日台両国間の親近感が深まり、友情がますます強固になることを希望する」と表明した。
頼院長は「台南で(2016年2月に)地震災害が発生した際、日本の安倍晋三首相は真っ先に日本の担当官を台南地震の現場に派遣してくれた。安倍政権は、台湾の世界保健総会(WHA=世界保健機関〈WHO〉年次総会)への参加の件も支持してくれている」と指摘。「日本と台湾の親近感はこの数十年来、ますます良くなっている。日本と台湾は国際社会においても肩を並べており、この意義は非常に大きい」と強調した。(RP=東京)
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