日本の成長率、1%へ下方修正 IMF見通し 貿易紛争に危機感
国際通貨基金(IMF)は16日、世界経済見通しを発表した。日本の2018年の成長率は1~3月期がマイナスになったことを反映し、4月時点から0.2ポイント低い1.0%に下方修正した。トランプ米政権が仕掛ける貿易紛争に関しては「世界経済を拡大軌道から逸脱させる」と危機感を示し「景気減速のリスクは増大している」と分析した。
日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)は21、22日、アルゼンチンで財務相・中央銀行総裁会議を開く。トランプ政権の強硬な貿易政策に加え、暗雲が漂ってきた世界経済の成長をどのように持続させるかも主要議題になりそうだ。
日本の19年の成長率予想は0.9%に据え置き、米国も18年を2.9%、19年を2.7%とする従来の見通しを維持した。世界全体は18、19年といずれも3.9%の比較的高い成長が続くとの見方を変えなかった。
一方でドイツ、フランス、イタリアなどを含むユーロ圏19カ国の見通しは18年を2.2%に、19年を1.9%にそれぞれ下方修正した。IMFは「幾つかの主要国は景気拡大がピークに達したようだ」と判定した。
新興国・途上国については貿易紛争や原油高、米国の利上げに伴うドル高などで「強烈な横風を受けている」と指摘し、景気の先行きに懸念を表明した。中国の見通しは維持したが、ブラジルやメキシコの成長率を引き下げた。
トランプ政権による鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に対し、中国や欧州連合(EU)、カナダなどが相次いで米国製品に追加関税を課す対抗策を取った。IMFは「報復の連鎖は企業の投資に大打撃を与え、国際的なサプライチェーン(部品の調達・供給網)を崩壊させる」と訴えた。(ワシントン 共同)
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