東証1部の上場企業数8年連続増 “リーマン”直前から2割拡大
東証アローズ
2018年の東証1部の上場企業数が8年連続で増加する見通しとなったことが分かった。金融危機を増幅させたリーマン・ショックの08年以降に一時低迷したが、直前の07年水準から約2割拡大。市況好転で新規上場が活発化し、復調が鮮明になった。今後も増勢を維持できるかどうかは国内外の経済動向が鍵を握る。
東京証券取引所によると、1部上場企業は28日時点で2104社。象印マホービンが2月に2部から1部へ移り、3月にはヘアカット専門店「QBハウス」を運営するキュービーネットホールディングスが直接上場するなど56社が加わった。会社更生手続きなどによる上場廃止は14社で、差し引き42社増えた。
市場では「年末まで景気は安定し、上場企業は増えていく」(シンクタンク関係者)との見方が多く、年間増加数が60社だった17年に匹敵する水準となる可能性がある。
上場企業数は戦後、1960年代半ばの証券不況など一時期を除いて拡大を続け、2007年に1727社に達した。08年は不動産業、建設業を中心に経営破綻が相次ぎ、42年ぶりに減少。投資資金が引き揚げられて日経平均株価は一時7000円を割り込み、上場して市場から資金を調達する機運が弱まった。
10年までの3年間で計57社減り、東証は上場審査の基準を緩和したほか、専門部署を設置して全国の企業に上場を呼び掛けた。景気回復の流れも相まって、企業数は再び増加基調となった。
みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは、当面は円安ドル高を追い風に国内景気の拡張が続く公算が大きいと見通す。ただ、米国の利上げ打ち止めなどが円高要因となり「来年には逆風に転じる」と想定。強硬な米通商政策も懸念され、企業業績悪化で株式投資が鈍れば上場の動きに響くと指摘した。
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