【データで読む】日本メーカー、設備投資の増勢強まる

 
日産自動車のタイ工場。日本の大手メーカーは東南アジアでの設備投資を拡大している=バンコク近郊のサムトプラカーン県(ブルームバーグ)

 日本政策投資銀行が今年8月に公表した設備投資計画調査では、大企業製造業の国内設備投資は2017年度に前年度比0.8%増となった後、18年度は27.2%増と、大幅増の計画となっている。自動車の電動化などのモデルチェンジ対応や、自動車向けを含む能力増強、省力化投資が広範な業種で増加する。

 一方、海外での設備投資に関しては、世界経済が新興国を中心に減速する中で、米国と並んでウエートの大きいアジア向け投資は14年度から減少が続いた。しかし、17年度は、自動車メーカーによるインドや東南アジアでの生産能力増強の投資が拡大し、全体でも10.2%増と4年ぶりにプラスに転じた。18年度も、アジア新興国で引き続き自動車メーカーによる投資が増加するほか、半導体部材や電子部品などの能力増強投資も増加し、全体で21.2%増と増勢が強まる計画となっている。

 総設備投資額に占める海外投資比率はおおむね横ばいにとどまるが、18年度は国内での投資意欲が特に積極的になっている。ただし、同調査における3年先の供給能力見通しをみると、国内拠点は「維持」、海外拠点は「強化」との回答が最も多い。また、10年先については、国内拠点を「縮小」するとの回答が1割を占める一方、海外拠点は3年先より「強化」するとの回答割合が拡大している。国内生産拠点はマザー工場としての存在意義が高いものの、アジア新興国をはじめ市場が拡大する海外への生産シフトが続き、中長期的には海外投資比率が上昇するものとみられる。(編集協力=日本政策投資銀行)