マレーシアの乳業メーカー 豪の牧場・生乳工場を買収
マレーシアの乳業メーカー「ホルスタイン乳業」は、8500万リンギット(約23億円)を投じて、オーストラリア・メルボルンの酪農牧場と生乳工場を買収した。マレーシア国内でのシェア拡大を図るとともに、国外の販路を隣国シンガポールを中心に東南アジア域内へ広げていく意向だ。マレーシアの現地紙ニュー・ストレーツ・タイムズが報じた。
ホルスタイン乳業が買収したオーストラリア酪農製品工場では、1日2万7000リットルの生乳を生産している。同社は生乳をマレーシア・パハン州のロンピン工場に空輸し、紙パック入り牛乳などに製品化してマレーシア国内に流通させる。
今回の買収により、同社の製造能力は30%向上するという。これに伴い、マレーシア市場におけるシェアを現状の39%から43%へと高める計画だ。パハン州当局も同社の事業拡大による経済波及効果を期待している。
同社が2600万リンギットを投じて設立したロンピン工場は日産8万リットルの製造能力を有する。今回の買収を機に、紙パック入り牛乳の日産量を現状の約1万5000リットルから3万リットルまで増やしたいとしている。
また同社は、隣国シンガポールへの輸出を軌道に乗せ、来年には東南アジア域内の新しい市場としてフィリピンを開拓する予定だ。(シンガポール支局)
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