首相、施政方針演説 消費増税対策を前面 野党は統計不正追及
衆院本会議で施政方針演説をする安倍晋三首相=28日午後、国会
安倍晋三首相は28日、衆参両院で施政方針演説を終えた。10月実施を明言した消費税増税に向け、軽減税率やポイント還元といった景気対策や負担抑制策を前面に押し出す。野党は毎月勤労統計の不正調査問題を徹底追及する構えだ。夏の参院選をにらみ、与野党が2019年度予算案の成立を懸けた攻防を繰り広げる。29日には参院本会議で首相と全閣僚が出席して17年度決算の質疑があり、国会論戦が始まる。
30日~2月1日には、衆参両院で施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問が行われる。与党は18年度第2次補正予算を成立させた上、早期に19年度予算案審議に入りたい考え。成立の目標とする3月末まで日程に余裕はなく、難しい国会運営を迫られる。
自民党の岸田文雄政調会長は国会内で記者団に「全世代型社会保障を実現し、財政再建を考える上で、消費税率引き上げを円滑に実現することが重要だ」と訴えた。
立憲民主党の枝野幸男代表は、首相が消費税増税分を「全て還元する規模の対策」に言及したことに触れ「だったら上げなければいい。還元策を利用できない低所得者もおり、格差を拡大させる」と批判した。
統計不正に関し、枝野氏は「全貌解明や再発防止の具体的な話が全くなかった。問題から逃げている」と述べ、代表質問でただす意向を示した。共産党の志位和夫委員長は「統計不正によって増税の根拠は崩れた」と主張した。
政府は増税に伴う景気悪化を防ぐため、19年度予算案に2兆円の対策費を盛り込んだ。外食と酒を除く飲食料品の税率を8%に据え置く軽減税率は制度が複雑で、ポイント還元もキャッシュレス決済を導入した中小店に限られるなど、導入時の混乱が懸念されている。
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