海外情勢

ポンペオ米国務長官、タンカー攻撃「イランに責任」

 【ワシントン=住井亨介】イラン沖ホルムズ海峡近くでタンカー2隻が攻撃を受けた事件について、ポンペオ米国務長官は13日、記者会見で「イランに責任がある」と米政府の見解を示し、強く非難した。「使用された武器、実行に必要な専門知識」など情報当局の分析に基づいてイランの関与を判断したとしている。イラン政府は攻撃への関与を否定しているが、トランプ米政権が関与を断定したことで両国間で再び緊張が高まる恐れがある。

 ポンペオ氏は「このように高度な精度で活動できる資源や技量を持った武装勢力はこの地域にない」と述べて、親イラン武装勢力によるものではないとの見方を示し、イランの直接関与を示唆した。

 さらに、オマーン湾での商船4隻への攻撃やサウジアラビアのパイプラインへの攻撃などがイランや親イラン勢力によるものだとし、「これらの攻撃は明らかに国際的な平和、安全保障に対する脅威となっている」と述べた。

 ただ、ポンペオ氏は「適切な時期にイランが交渉の席に戻るための経済的、外交的努力を維持する。イランは、外交に対してはテロではなく外交で応じるべきだ」と述べ、対話の余地を残した。

 今回、攻撃されたタンカーのうち1隻は日本の海運会社が運航。安倍晋三首相はイランの最高指導者ハメネイ師と会談しており、ポンペオ氏は「イランの最高指導者は安倍氏の外交努力を拒否し、(タンカーへの)攻撃によって日本を侮辱した」と非難した。

 一方、トランプ大統領はツイートで、首相がイランの最高指導者ハメネイ師と会談したことについて「非常に感謝している」としたが、「個人的には交渉を考えることさえ早すぎたと感じている。彼ら(イラン)は(交渉の)準備ができていないし、われわれもそうだ!」と投稿した。

 トランプ氏はイランとの緊張の高まりを受けて対話に前向きな考えも示していたが、ハメネイ氏がトランプ氏との対話を拒否したことやタンカーへの攻撃を受け、再び強硬姿勢を強める可能性がある。